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2023 年度 実施状況報告書

縦型オープンMRIによる骨盤底筋群と股関節周囲筋の共同収縮機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K11236
研究機関金沢大学

研究代表者

間所 祥子  金沢大学, 保健学系, 助教 (60595445)

研究分担者 大野 直樹  金沢大学, 保健学系, 准教授 (30642219)
淺井 仁  金沢大学, 保健学系, 教授 (50167871)
宮地 利明  金沢大学, 保健学系, 教授 (80324086)
正源寺 美穂  金沢大学, 保健学系, 准教授 (80345636)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード骨盤底筋群 / グラビティMRI / 骨盤底筋トレーニング / 股関節周囲筋
研究実績の概要

本研究の目的は、尿失禁の治療の第一選択とされ、ガイドラインにおいても推奨グレードAとされる骨盤底筋トレーニングをより効果的に行うための方法の開発である。従来からの骨盤底筋トレーニングの大きな問題は、トレーニング方法を理解することが難しく、指導および実施が困難であることである。そこで、骨盤底筋群と解剖学的に連結しており、収縮時に互いに影響し合う、股関節周囲筋の随意収縮を利用し、骨盤底筋群の活動を惹起可能かを明らかにすることとした。また、骨盤底筋トレーニングは仰臥位で指導されることが多いが、尿失禁は主に抗重力位で起きるため、抗重力位での活動の解明が必要である。そこで、本研究では、座位・立位での撮像が可能な、グラビティMRIを用いることとした。実験1として、まずは健常女性を対象に、股関節周囲筋の収縮が骨盤底筋収縮に与える影響を明らかにするため、立位での股関節外旋筋収縮、股関節内転筋収縮を行った際の骨盤底筋収縮について、MRI撮像を実施した。MRI撮像の分析は、矢状面で恥骨尾骨ラインに対する膀胱頸部の位置の変化と、水平断で尿生殖裂孔の幅の変化を測定した。また、被験者が骨盤底筋収縮が可能かどうかを確認するため、エコーを用いて、臥位で、骨盤底筋収縮時、股関節内転運動時、股関節外旋運動時の膀胱底挙上量を測定した。その際、骨盤底筋群の収縮を感じることができたか、主観的な理解についてアンケートを実施した。エコーでの骨盤底挙上量測定の結果、未経産の女性においては股関節の姿位による違いはなく、個人差が大きい結果となった。また、グラビティMRIを用いた、膀胱頸部の位置については、股関節外旋位で股関節中間位に比べ有意に膀胱頸部の位置が挙上していた。また、尿生殖裂孔の幅においては、股関節内転位、股関節外旋位ともに、中間位より狭小化しており、骨盤底筋収縮が無意識化で得られていた可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍で被験者を集めることが困難であり、対面でのMRI撮像、運動指導ができなかったため。

今後の研究の推進方策

これまでの実験で、股関節外旋運動、股関節内転運動での骨盤底筋収縮の可能性が示唆された。今後は、経産婦を被験者として集め、尿失禁の有無を確認後、エコーにて膀胱底挙上量を測定、グラビティMRIを用いて安静時の骨盤底筋群の位置を確認する。さらに、被験者を股関節運動群と、骨盤底筋運動群の2群に分け、それぞれ自宅にて3か月運動を実施してもらい、骨盤底筋収縮に与える影響を比較する。運動指導には、パンフレット、動画を用いる。アドヒアランスを確認するため運動の実施の可否について記録してもらう。3か月後に尿失禁の有無、安静時の骨盤底筋群の位置およびエコーを用いた膀胱底挙上量を確認し、群間比較を行う。

次年度使用額が生じた理由

本研究の被験者は産後の女性であり、コロナ禍で、被験者を集めての実験が困難であり、謝金が使用されなかったため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 立位股関節姿位の違いによるPCL膀胱頸部距離と尿生殖裂孔幅について2023

    • 著者名/発表者名
      間所祥子、宮地 諒、中川 響、大野 直樹、淺井 仁
    • 学会等名
      第9回日本ウィメンズヘルスメンズヘルス理学療法学術大会

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公開日: 2024-12-25  

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