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2023 年度 実施状況報告書

超音波照射によるコスタメア構造におけるメカノセンシング/トランスダクションの解析

研究課題

研究課題/領域番号 21K11274
研究機関東海大学

研究代表者

清島 大資  東海大学, 医学部, 講師 (80756370)

研究分担者 小林 剛  名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (40402565)
縣 信秀  常葉大学, 保健医療学部, 准教授 (00549313)
伊東 佑太  名古屋学院大学, リハビリテーション学部, 准教授 (30454383)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードメカニカルストレス / 超音波 / 筋 / コスタメア
研究実績の概要

超音波照射は骨折部位の治癒促進などに用いられるが、筋への効果は不明な点が多い。我々は、臨床応用を目的に超音波照射の筋に対する効用の解析に取り組ん
でおり、これまでに、超音波照射に培養筋管を肥大させる作用があり、この現象にCa2+濃度上昇が関係している可能性があることを見出してきた。本研究では、
「超音波によるメカニカルストレスが組織・細胞において力が収斂・伝達されるコスタメア/接着斑で感知され、応答反応に繋がるシグナル伝達が誘導される」
という仮説の検証を目指す。本年度は、超音波照射の筋組織に対するin vivoにおける効果の検証を行った。まず、C57BL/6J雄性マウス(8週齢)を無作為に2群に分けた。2群ともに坐骨神経切除を行った。1群は術後次の日から週5日、10分間の超音波を10日間照射した(0.5W/cm2,50% duty cycle,3MHz)。対象は腓腹筋とヒラメ筋、前脛骨筋と長趾伸筋とした。10日後に筋を採取し、凍結切片を作成した。その後、筋線維横断面積を測定した。なお、各群の反対側の足をコントロールとして比較検討を行った。現在、詳細な解析は終了していないが、コントロールに比べ、坐骨神経切除後に10日間超音波を照射した群では筋萎縮が抑えらている傾向が見られた。今後さらに詳細な解析を行い、筋線維横断面積の差を明らかにするとともに、どのようなシグナル経路が筋萎縮抑制に関与しているかを検証する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は筋肥大させた動物モデルを使用予定であったが、筋に対する影響を調べるため、坐骨神経切除による筋萎縮抑制に対する超音波照射の効果の検証を行った。しかし、超音波照射の作用点がコスタメアであることやそこで生体内の化学的シグナルへ変換されることが検証しきれていないため。

今後の研究の推進方策

培養細胞を用い、①超音波照射の作用点の解析、②超音波照射により誘導される筋肥大へとつながるシグナル経路の解析を行いつつ、ノックダウンのモデルにて
超音波照射による培養筋管の力学刺激を受容する分子を同定していく予定である。また、動物モデルを使用し、同様の解析を進めていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

動物モデルを使用しての検証を行う予定だったが、①超音波照射の作用点の解析、②超音波照射により誘導される筋肥大へとつながるシグナル経路の解析が遅れており、動物の購入やそれにかかる消耗品の購入が減ったため。次年度は、動物モデルを使用し。①超音波照射の作用点の解析、②超音波照射により誘導される筋肥大へとつながるシグナル経路の解析を行う予定である。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (11件)

  • [雑誌論文] Rare case of single left coronary artery in a Japanese cadaver2023

    • 著者名/発表者名
      Terayama Hayato、Tanaka Osamu、Kiyoshima Daisuke、Qu Ning、Nagahori Kenta、Ueda Yoko、Suyama Kaori、Sakabe Kou
    • 雑誌名

      Folia Morphologica

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.5603/FM.a2023.0052

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 解剖学実習準備学習としてのe-ラーニング導入の試み2024

    • 著者名/発表者名
      林 省吾、上田 容子、清島 大資、永堀 健太、隅山 香織
    • 学会等名
      第129回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] 解剖学講義における画像解剖学の導入による基礎医学と臨床医学の垂直的統合の取り組みと実践2024

    • 著者名/発表者名
      岡崎 隆、林 省吾、上田 容子、清島 大資、永堀 健太、橋本 順
    • 学会等名
      第129回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] 皮膚牽引が皮下組織や筋の形態変化に及ぼす影響2024

    • 著者名/発表者名
      縣 信秀、堀 智秋、清島 大資、木村 菜穂子、松下 光次郎、林 省吾、河上 敬介
    • 学会等名
      第129回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] 廃用性筋萎縮からの回復促進下で生じる筋衛星細胞由来細胞の既存筋線維への取り込み2024

    • 著者名/発表者名
      伊東 佑太、吉岡 潔志、田村 悠磨、縣 信秀、清島 大資、河上 敬介
    • 学会等名
      第129回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] 足関節靭帯の形態は距骨関節面の変性を反映する2024

    • 著者名/発表者名
      田中 龍太、清島 大資、隅山 香織、永堀 健太、上田 容子、曲 寧、林 省吾
    • 学会等名
      第129回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] 鎖骨の前面を走行する外頸静脈の一例2024

    • 著者名/発表者名
      上田 容子、永堀 健太、清島 大資、岡崎 隆、林 省吾
    • 学会等名
      第129回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] 閉鎖動脈が閉鎖管を通過せず死冠を形成していた1例2024

    • 著者名/発表者名
      篠田 凜子、桐山 智樹、鈴木 さつき、永堀 健太、清島 大資、上田 容子、岡崎 隆、 林 省吾
    • 学会等名
      第129回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] 馬蹄腎を伴う重複下大静脈の1例2024

    • 著者名/発表者名
      堀尾 直史、宮浦 成美、永堀 健太、清島 大資、上田 容子、岡崎 隆、林 省吾
    • 学会等名
      第129回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] 左腎動静脈周辺の変異について2024

    • 著者名/発表者名
      根本 航、細田 莉央、上田 容子、永堀 健太、清島 大資、岡崎 隆、林 省吾
    • 学会等名
      第129回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] 培養筋管に対する超音波照射の肥大経路の探索2023

    • 著者名/発表者名
      清島大資, 縣信秀, 伊東佑太, 小林剛
    • 学会等名
      コ・メディカル形態機能学会第21回学術集会
  • [学会発表] 皮膚への力学刺激と皮下組織,筋膜,筋の形態応答との関係2023

    • 著者名/発表者名
      縣信秀, 堀智秋, 清島大資, 木村菜穂子, 河上敬介
    • 学会等名
      コ・メディカル形態機能学会第21回学術集会

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公開日: 2024-12-25  

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