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2021 年度 実施状況報告書

関節リウマチのサルコペニアに対する分子生物学的手法を利用した低負荷運動療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K11292
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

中川 周士  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30643382)

研究分担者 新井 祐志  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50347449)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード関節リウマチ / 低酸素
研究実績の概要

関節リウマチ(rheumatoid arthritis; RA)に対する薬物治療はパラダイムシフトを迎え関節炎の寛解が得られるようになったが、依然としてサルコペニアの罹患率が高くRA患者のADL障害の大きな要因となっている。運動療法はサルコペニアに対する有効なリハビリテーション医療であるが、RA患者に対して十分なトレーニングを行うことは難しい。しかし関節リウマチ患者への適切な運動療法の方法については明らかにされていない。低酸素環境で誘導される低酸素誘導因子(hypoxia inducible factor; HIF-1α)が関節炎モデルに与える影響について検討した。RA滑膜細胞株を用いて1%の低酸素環境で72時間まで培養した。低酸素環境でHIF-1αの遺伝子発現が経時的に増加したが,48時間以降増加しなかった。PHDの発現は72時間まで経時的に増加した。TNF-α,IL-1βおよびIL-6の発現は1時間で一過性に増加したが,3時間以降で定常酸素環境においたコントロールより減少した。HIF-1αの蛋白発現は一過性に増加したが,12時間以降で減少した。以上の結果から持続的な低酸素環境はin vtiroで滑膜細胞に対して抗炎症効果を有することが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

低酸素環境が滑膜細胞に対する抗炎症効果を有することが明らかになったため

今後の研究の推進方策

HIFの抑制実験や関節炎モデルを用いた実験を行っていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

当初の計画よりも若干円滑に実験が遂行できたため次年度使用額が発生した。翌年度以降に免疫染色を含めた組織学的検討や動物モデルを用いた実験を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Sustained Hypoxia Suppresses Joint Destruction in a Rat Model of Rheumatoid Arthritis via Negative Feedback of Hypoxia Inducible Factor-1α2021

    • 著者名/発表者名
      Kaihara Kenta、Nakagawa Shuji、Arai Yuji、Inoue Hiroaki、Tsuchida Shinji、Fujii Yuta、Kamada Yoichiro、Kishida Tsunao、Mazda Osam、Takahashi Kenji
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Sciences

      巻: 22 ページ: 3898~3898

    • DOI

      10.3390/ijms22083898

  • [学会発表] Analysis of muscle atrophy and fibrosis in fast and slow muscles in a rat model of arthritis2021

    • 著者名/発表者名
      Kamada Y, Toyama S, Inoue H, Nakagawa S, Fujii Y, Kaihara K, Arai Y, Mazda O, Takahashi K
    • 学会等名
      2021 ORS annual meeting
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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