研究課題
基盤研究(C)
2021年4月から11月までは、外来患者に対するスマートフォンを用いたリハビリテーション(リハビリ)を導入するために、使用するアプリの選定を行い、患者の身体機能、筋力に応じたリハビリメニューを作成した。アプリは「リハサク」というスマートフォンやパソコンを介して、患者さんに独自の運動メニューを処方できるものを導入した。同時に、術前リハビリ+栄養療法(Prehabilitation)のランダム化比較試験を実施し、2023年12月に登録を完了した。栄養療法は通常の食事に加えてHMB含有飲料を1日2包内服した。術前の除脂肪体重の減少をPrehabilitationが有意に抑えた。
消化器外科 リハビリ
胃癌患者を含め、癌患者において筋肉量の減少ならびにサルコペニアは治療合併症の増加、予後悪化につながることが多数報告されている。筋肉量増加のためにはリハビリテーションと栄養介入、薬剤投与の3つのアプローチがあるが、とくにリハビリテーションが重要である。研究期間内に、アプリを用いた自宅で簡単にできるリハビリ導入法の開発と、胃癌術前における運動+栄養療法のランダム化比較試験を行った。治療成績(短期、長期)への影響については、今後検証予定ではあるが、今後ますます高齢化が進む本邦において、貴重なデータとなりうる。