運動による抗炎症、認知機能維持・改善の機構として体内での代謝的変動などが中心的に研究されており、脳内において運動刺激をメカニカルストレスとして捉えた研究はない。本研究では麻酔下で老化促進モデルマウスの頭部に受動的なメカニカルストレスを加えると炎症反応の促進および認知機能を低下させる結果となったが、脳内が直接的なメカニカルストレスに反応することを確認することができた。別の脳疾患モデルやメカニカルストレスの大きさを変化させ、抗炎症、認知機能維持・改善効果を持つ条件を検証し、高齢者や運動器障害者の認知機能維持・改善を目的とした運動療法や機器開発への応用を目指す。
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