研究課題/領域番号 |
21K11332
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター |
研究代表者 |
横田 千晶 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医長 (80300979)
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研究分担者 |
青木 竜男 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (00749765)
三浦 弘之 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (70816834)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 慢性心不全 / 和温療法 / 心臓リハビリテーション |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、十分な持久運動ができない慢性心不全患者に対して、和温療法を併用した心臓リハビリテーションが、従来の心臓リハビリテーションに比べて、運動耐容能、患者満足度が向上するのかを明らかにすることである。初年度の予定は、負荷量可変式の座位用エルゴメーター「てらすエルゴ」とレジスタンス運動のみのリハビリテーション(従来群:各1単位/日×5日)を実施し、データを取得するとともに、和温療法を始動することである。初年度、従来群24例(男性10例)が登録された。和温療法が始動され、3例(男性1例)が登録された。従来群の登録時データの平均値±標準偏差は、年齢79.4±6.1歳、body mass index 20.8±3.6kg/m2、左室駆出率50.7±14.8%、BNP422.5±451.8 pg/ml、Controlling Nutritional Status Score 1.3±1.9、6分間歩行距離271.6±119.5m、mini-mental state examination 26.7±3.5、geriatric depression scale 5.6±3.6であった。従来群において、登録時/5回終了時に有意に改善したのはFunctional Ambulation Categories(3.5/3.8, p=0.008)、modified Rankin Scale(2.0/1.8, p=0.011)、Functional Independence Measure (102/107,p=0.01)、short performance physical battery (9/10, p=0.038)であり、6分間歩行距離(運動耐容能)、精神・認知機能には変化はなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初予定した従来群の患者登録とデータ収集、和温療法の始動まですすめることはできた。しかし、COVID-19感染症蔓延と担当療法士の病欠が重なり、6ヶ月間(2021年11月から2022年4月)、本研究プロトコールの実施が中断され、従来患者登録が24例に留まった(登録達成率80%)。また、SF-36v2を用いた患者満足度評価は施行したが、データ入力、解析には至っていない。全体の進捗状況は、やや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2022年5月より、本研究を再開させた。まずは和温療法併用群を本年度末までに24例まで登録をすすめる。最終年度の6月まで両群の患者登録延長を行い、各30例を目指したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19感染症蔓延に伴い、旅費などの費用が未使用となった。次年度、物品購入費や国内旅費に充てる予定である。
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