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2021 年度 実施状況報告書

発育期トレーニングが如何に骨格筋老化抑制に関与するか

研究課題

研究課題/領域番号 21K11356
研究機関至学館大学短期大学部

研究代表者

西沢 富江  至学館大学短期大学部, 短期大学部, 准教授 (30283980)

研究分担者 鈴木 英樹  愛知教育大学, 教育学部, 教授 (40235990)
春日 規克  岡崎女子大学, 子ども教育学部, 教授 (60152659)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード発育期トレーニング / 加齢 / 骨格筋筋線維タイプ / 骨格筋酵素活性値 / 神経筋接合部形態 / muscle memory
研究実績の概要

加齢に伴い骨格筋の速筋線維は遅筋線維化する.遅筋線維化することで,筋機能は低下し身体活動量も低下する.遅筋化を抑制することは,高齢化が進む日本において必要不可欠なこととなる.そこで本研究では発育期トレーニングが老齢期の骨格筋機能と筋線維タイプシフトへ及ぼす影響を明らかにする.筋線維タイプシフトは神経筋接合部形態の退行変化,脱神経が関与することから,特に神経筋接合部形態変化との関連性を明らかにすることを目的としている.実験方法は動物を用いて,トレーニングに伴う骨格筋および神経筋接合部(NMJ)の形態変化,筋線維タイプ組成,酵素活性値の変化を観察する.
令和3年度は「発育期のトレーニング効果」の検討を行った.トレーニング期間は6週齢から13週齢の8週間とし,週5回行った.小動物用トレッドミル(MELQUEST 社製)で分速20m,60分間の持久的走トレーニングを行った.
トレーニング終了後組織化学測定としてATPase染色とSDH染色,α-GPDH染色を行い,筋線維タイプ別構成比率,筋線維タイプごとの代謝特性の変化を検討した.連続切片にATPase染色(pH4.6,4.3)と酸化系酵素活性SDH染色,解糖系酵素活性α-GPDH染色を施した. ATPase染色結果から筋線維タイプをTypeⅠ,TypeⅡa,TypeⅡbに分類した. 組織画像を光学顕微鏡下で観察し,CCDカメラから取り込んだ画像を分析した.筋線維タイプ別面積を深層部,表層部500本測定し,タイプ別面積占有率,本数比を算出した.ATPase染色とSDH染色からTypeⅡb線維でありながら,SDH染色で濃く染まっている筋線維をTypeⅡb-FOG線維として判定した.結果,発育期トレーニングにおいて酸化系酵素活性値の上昇が認められた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究機器の故障により,一部の分析が行えなかった.神経筋接合部の染色,α-GPDH染色と分析が行えなかった.また,発育期トレーニングは瞬発的トレーニング群も設けたが,染色,分析が行えないため,次年度以降の予定であった,トレーニング中止群,トレーニング再開群にすることにした.
研究機器の故障により,新規に機器を入れたが,COVID19の影響により作業員の確保が難しく,設置するまでにかなりの時間を要した.それが,実験が原因の一つでもある.

今後の研究の推進方策

次年度は 発育期トレーニングの後66週齢まで通常飼育するトレーニング休止(De-training)群,発育期トレーニング後から通常飼育し,54週齢から再トレーニングを(Retraining)行う群のトレーニングと分析を行う.実験方法と分析方法は令和3年度と同様の手法を用いて行う.
加えて,令和3年度に行えなかった,神経筋接合部の染色・分析と発育期瞬発トレーニングを行う予定である.

次年度使用額が生じた理由

実験に必要な研究機器が故障したため,予算計上していない機器の購入を行った.そのため,繰越申請を行った(予算増).しかし,ほかの機器もメンテナンスが必要となったため,予定していた機器の購入は行えなかった.機器メンテナンスは,COVID19の影響により作業員が確保できなかったため,年度内に行うことが出来ず,結果,予算が大幅に残ってしまいました.次年度以降に助成金で購入予定であった機器の価格を見直し,購入する予定です.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ラット骨格筋における発育期トレーニングが加齢抑制に及ぼす影響-組織化学的特性からの検討-2021

    • 著者名/発表者名
      西沢富江
    • 学会等名
      第76回日本体力医学会大会

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公開日: 2022-12-28  

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