研究課題/領域番号 |
21K11368
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
池田 浩 順天堂大学, 保健医療学部, 教授 (10301508)
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研究分担者 |
長尾 雅史 順天堂大学, 革新的医療技術開発研究センター, 特任准教授 (50384110)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | シニア / サッカー / 健康 / 骨密度 |
研究実績の概要 |
研究結果を、2023年5月にオランダ(フローニンゲン)で開催された「World Congress on Science and Football 2023」において発表した。 1)シニアサッカーが健康関連QOL(HRQOL)に及ぼす影響 (目的)中高年男性において、サッカーへの参加が、健康関連QOL(HRQOL)を高めるかを検討する。(方法)シニアサッカー選手(サッカー群)を対象に、 Satisfaction with Life Scale(SWLS)と、Short Form-36(SF-36)を評価した。比較対象とした中高年男性は、日常の運動習慣に応じて、運動なし群、個人スポーツ群、チームスポーツ群の3群に分類した。(結果)サッカー群は2011人で、運動なし群は1998人、個人スポーツ群は1787人、チームスポーツ群は206人であった。サッカー群では、SWLSが他の3群より有意に高かった。(結論)サッカーへの参加は、中高年男性のHRQOLを改善する可能性がある。 2)シニア女性のサッカー経験が血中ビタミンDと骨密度に及ぼす影響 (目的)サッカー経験が体内のビタミンD貯蔵量の指標である血中25-ハイドロキシビタミンD(25-OHD)濃度と骨密度に及ぼす影響について検証すること。(方法)閉経前の40歳代の女性92名を対象とした。内訳は、サッカーを実施しているサッカー群27名、バレーボールを実施しているバレーボール群40名、スポーツを実施していない対照群25名であった。(結果)大腿骨骨密度はサッカー群とバレーボール群が対照群と比較して高かった。25-OHD濃度はサッカー群がバレーボー ル群、対照群と比較して高かった。(結論)閉経前のシニア女性において、サッカー群はバレーボール群と対照群よりも25-OHD濃度が高かった。また、骨密度はサッカー群とバレーボール群が対照群よりも高い傾向が見られた。したがって、閉経前女性によるサッカーの実施は、骨粗鬆症予防の有効な手段になる可能性が ある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ感染症の影響で、サッカーに関わるイベント(大会)の多くが中止・延期となったため。
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今後の研究の推進方策 |
研究結果を、国内外の学会において発表するとともに、作成した論文を英文誌に投稿する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナ感染症のため、サッカー関係のイベント(大会)が中止・延期となったために研究計画が遅延となり、結果的に次年度使用額が発生した。 次年度に関しては、学会への参加費・渡航費・宿泊費とともに、英文論文作成のための費用として使用予定である。
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