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2023 年度 実施状況報告書

アスリート・パラアスリートを暑熱障害から守る -炭酸を用いた総合戦略-

研究課題

研究課題/領域番号 21K11405
研究機関日本福祉大学

研究代表者

西村 直記  日本福祉大学, スポーツ科学部, 教授 (40278362)

研究分担者 三井 利仁  日本福祉大学, スポーツ科学部, 教授 (70564186)
安藤 佳代子  日本福祉大学, スポーツ科学部, 准教授 (90618795)
兒玉 友  日本福祉大学, スポーツ科学部, 准教授 (40636164)
杉本 直俊  金沢大学, 保健学系, 教授 (80272954)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード高濃度炭酸泉 / パラアスリート / 暑熱順化 / 皮膚血管機能 / 定量的軸索反射性発汗試験
研究実績の概要

本研究は、頚髄・脊髄損傷により損傷部位より下位での自律神経障害(発汗障害や血管運動障害など)がみられ、結果として暑熱耐性の低下が認められるパラアスリートを対象に、暑熱降害による事故発生を防ぐことを目的としている。暑熱障害の防止策としては、これまで申請者らが研究を積み重ねてきた「炭酸」に注目した。申請者らが行った先行研究では、高濃度炭酸泉(1000ppm)への連浴により、皮廊血管拡張促進効果や発汗促進効果がみられ、また、カテキン含有炭酸水の飲用によっても同様の効果がみられるとの結果を得ている。そこで、自律神経性調節が破綻しているパラアスリートに対して、高濃度炭酸泉への入浴もしくは飲用による外的刺激を行う事で、発汗機能や皮膚血管機能がどの様に変化するかについて検討した。
これまで行ってきた実験結果から、自律神経性調節が破綻しているパラアスリートに対してイオントフォレーシス(通電法により10%アセチルコリンを損傷部位の皮内に浸潤させる方法)を用いた発汗試験を実施した結果、ほとんどのパラアスリートにおいて損傷部位でも発汗が認められた。加えて、高濃度炭酸泉への下肢浴を実施した結果、同じく全てのパラアスリートで皮膚血管拡張作用が観察された。これらの結果は、損傷部位での汗腺機能や皮膚血管機能が残存している事を示している。
現在、種々の障害を伴うパラアスリートを対象に、高濃度炭酸泉への連浴を実施しているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

これまで、自律神経性調節が破綻しているパラアスリートに対して発汗試験や高濃度炭酸泉への下肢浴を実施し、ほとんどのパラアスリートにおいて損傷部位でも発汗や皮膚血管拡張が見られることが確認できた。しかしながら、研究代表者の学内業務が増えたこと、および研究遂行に必要な被験者(パラアスリート)の確保と実験スケジュール調整に想定以上に時間を要したために、高濃度炭酸泉への連浴実験および飲用実験については、当初に予定していた被験者数が確保できていない状況である。

今後の研究の推進方策

引き続き、新たなパラアスリートを確保すべく、種々の大会に出向き、実験への参加を依頼する。現在の予定では、愛知県内や大阪の車いすソフトボールチームや、愛知県内のパラアイスホッケーチームに被験者を依頼する予定である。

次年度使用額が生じた理由

今年度については、研究代表者の学内業務が増えたことや研究遂行に必要な被験者(パラアスリート)の確保と実験スケジュール調整に想定以上に時間を要したために、当初に予定していた被験者数が確保できなかった。
次年度は、新たなパラアスリートを確保すべく、種々の大会に出向き、実験への参加を依頼する。現在の予定では、愛知県内や大阪の車いすソフトボールチームや、愛知県内のパラアイスホッケーチームに被験者を依頼する予定である。これらの実験を遂行するために、旅費、謝金および消耗品の購入が必要となった。

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公開日: 2024-12-25  

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