振動法により陸上競技選手の筋腱の力発揮時における弾性・粘性係数を計測することを目的とした。143名の短距離走・中長距離走・跳躍の選手を対象とした。また、群内における比較も行った。得られた主要な結果として以下が挙げられる。中距離選手では筋の弾性粘性両係数が競技力と有意に相関したが、長距離選手では粘性係数との関連は認められなかった。短距離選手では、100m選手が400m選手よりも腱の弾性係数が低く、筋の弾性係数の傾きが高いことが明らかとなった。走幅跳選手では弾性係数と競技力に負の相関が見られた。測定の結果,種目による粘弾性特性とその分布が明らかとなり,それらを用いた有限要素解析が実施された。
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