研究課題/領域番号 |
21K11423
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
八田 有洋 東海大学, 体育学部, 教授 (20312837)
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研究分担者 |
福本 寛之 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (00779308)
下田 政博 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (80302909)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ストループ課題 / 脳波 / 反応時間 / ポジティブ感情 / ネガティブ感情 / 事象関連電位 |
研究実績の概要 |
2023年度はピラティス介入に伴う中枢神経系、特に脳機能への影響を明らかにすることを目的とした。健康な成人女性を対象に週1回ピラティスエクササイズ参加による運動介入を行い(介入群:健康成人女性12名)、8週間継続した。ピラティスエクササイズはマット上で実施するプログラムとした。被験者に対するピラティス指導は、国際的指導ライセンスを有する女性インストラクターが行った。ピラティス指導の質を担保するためレッスン1回あたりの指導者は1名、参加者数は最大12名とした。比較対照として、介入の同時期にピラティスエクササイズに参加しない群(対照群:健康成人女性13名)を設定した。ピラティス介入による脳機能への効果を評価するため、介入期間開始前と介入期間終了後に介入群と対照群の双方でストループ課題中の脳波及び事象関連電位を測定し、生体情報測定実験ならびに反応速度テストを行った。また、毎回のピラティスエクササイズの前後に心理的指標としてポジティブ感情とネガティブ感情(Positive and Negative Affect Schedule: PANAS)を測定した。 結果は次のとおりである。1)毎回のピラティスエクササイズ後にポジティブ気分の上昇とネガティブ気分の低下が認められた。2)棒反応テストの成績は両群で差は無かった。3)ストループ課題の正答率は両群で差は無かった。4)ストループ課題の反応時間は介入群において短縮傾向(p=0.089)が認められた。5)事象関連脳電位については、測定データの解析中である。したがって、健康成人女性に対する一過性のピラティスエクササイズによって気分が改善すること、8週間のピラティス介入は、脳内の刺激評価機能を高める可能性が示唆された。
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