研究課題/領域番号 |
21K11425
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
関 慶太郎 日本大学, 文理学部, 助教 (90822239)
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研究分担者 |
梶谷 亮輔 環太平洋大学, 体育学部, 助教 (80823062)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ランニングエコノミー |
研究実績の概要 |
ランニングは平地だけでなく、傾斜地や起伏のある場所でも行われることも多いが、これまでの研究では、平地におけるランニングについてのものがほとんどであったため、本研究では上り傾斜における効率的なランニング動作を検討するものである。これまでの上り傾斜のランニングに関する研究では、異なる傾斜におけるランニングエコノミーや動作の比較が行われてきたが、その現象を報告するに留まっていた。そのため、本研究では、連続ジャンプを合わせて検討することで新たな知見を提供できると考え、計画してきた。 今年度は予備実験を実施し、実験設定を確定させることを目指して実施してきた。文献調査では、これまでに所有していたジャンプの効率に関するものや傾斜地でのランニングに関するものに、最新の文献を加えて整理した。連続ジャンプの測定では、接地面が上り傾斜や下り傾斜の試技を実施するため、フォースプラットフォームに固定できる傾斜板を製作した。また、本研究の実験は、試技時間が3から4分間と長いため、着地の衝撃や汗によって動作測定のためのマーカーが測定中に落下してしまう可能性が考えられる。そのため、一部のマーカーが欠損しても問題が生じないようなマーカーセットを検討した。 予備実験で実施する実験試技は、平地、上り傾斜、下り傾斜での連続ジャンプと傾斜地でのランニングであった。予定した測定項目が正しく測定できることや、走速度の妥当性を確認することを目的に、8月に実施を予定していた。しかし、同時期に新型コロナウィルスの感染者が急激に増加したため、実験を実施する機関から中止の要請があったため、中止となった。その後、予備実験の実施を何度か計画したものの、被験者を募集した集団から感染者が出たり、実験に使用するトレッドミルが故障したりするなどにより、実験を実施できなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルスの感染拡大と機材の故障により、予定していた予備実験が実施できていない。また、本研究では呼気ガスの測定が必須であるが、呼気の測定が新型コロナウィルスの感染に繋がる可能性があるため、実験を実施する大学で感染者が増えている時期に測定を行うことができなかった。また、トレッドミルの故障により、修理に時間を要したことも予備実験を終えることができなかった理由のひとつである。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルスの感染拡大に関しては、多くの関係者がワクチン接種を終えたため、実験が再開できる見込である。また、故障していたトレッドミルの修理も完了したと報告を受けているため、早い段階で予備実験を再開し、本実験を開始したいと考えている。また、感染拡大を懸念して、実験では共同研究者が集まって実施する予定であったが、可能な限り遠隔でのミーティングを行い、人の接触を減らして実施する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの感染拡大により実験が中止・延期を繰り返したため、実験を実施する環太平洋大学への旅費が執行されなかったため差額が生じた。次年度には実験を実施する予定である。感染拡大が懸念されるような状況でなければ、環太平洋大学に出張して実験を実施するが、出張が認められない場合には、環太平洋大学と連絡を取り合いながら実施する。その場合には、実験時に持参予定であった物品の輸送量等に充てる。
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