研究課題/領域番号 |
21K11437
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研究機関 | 北九州工業高等専門学校 |
研究代表者 |
濱田 臣二 北九州工業高等専門学校, 生産デザイン工学科, 教授 (10228538)
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研究分担者 |
久池井 茂 北九州工業高等専門学校, 生産デザイン工学科, 教授 (50300653)
吉塚 一典 佐世保工業高等専門学校, 基幹教育科, 教授 (10220691)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 鼓膜温 / 皮膚温 / 無線通信 / 運動 / 暑熱環境 |
研究実績の概要 |
本研究は、暑熱環境下の運動時における熱中症防止の観点から、室内外での実際的な運動時の鼓膜温および皮膚温を測定するための無線通信による新たな体温測定装置を開発し、システム化することを目的としている。この装置の開発によって、運動時に重要な指標となる鼓膜温と体表面の温度を同時に複数人数分のリアルタイム計測・表示を可能にし、迅速かつ正確な体調管理が可能となる。 令和3年度においては、通信距離の延長及び測定時の通信モジュールの形状、小型化の改良、装着性等の改善を主な課題として取り組んだ。通信距離の延長については、以前開発したBluetoothによる装置に代わり、2.4GH帯の無線機能付きのTWELITEのマイコンを採用することで、低消費電力かつ長距離通信を可能としており、課題解決に向けてさらなる検討を続けている。 測定装置の形状等については、これまで製作した鼓膜温測定装置のセンサ部分を包む形状を再検討し、補聴器の形状を理想としたタイプの測定装置を試作し、測定精度に関する検証実験を行っているところである。本装置は、実際の運動時に装着するものであるから、何より安全性を重視し、素材についての新たな検討を行い、運動の際にずれや外れがなく、形状・重量が運動を行う際に支障のないものでなければならない。これまでの検討では、イヤホンカバーや外耳道に挿入する素材・形状の試作品を製作している段階である。 モジュールの小型化および軽量化については、これまで使用している精度確認済みの2種類のセンサおよびメモリを活用できることから、それらを包む素材・形状等の検討を最優先の課題とし、主にそれらについて検討し開発を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまで、鼓膜温測定装置の中心となるセンサ部分を包む素材や形状の検討を行っているが、外耳道の大きさ・形状等に個人差があるため、多くの被検者に対応可能な装置の開発に至ってないのが現状である。 研究開始当初から、新型コロナウイルスの影響によって、数人の被検者に対する検討しかできておらず、十分な数の外耳道についての検討が出来ていないため、当初の予定からやや遅れている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究推進については、可能な限り多くの被検者に対応できる測定装置の形状等を開発し、実際の運動時における測定実験につなげていきたいと考える。 運動時の測定が可能になると、鼓膜温と皮膚温の動向を見ながら、測定装置の精度や2つの体温の関連についても考察可能になるものと考えられる。 正確なデータが得られるようになると、運動時の人数を徐々に増やしながら、被験者の測定データを支障なく受信できるかどうかについての検討を行っていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究に着手して、最初に測定装置の軽量化や小型化、及び装着感の改善を中心に取り組んでいたため、実際の測定実験等で使用するためのパーソナルコンピュータ、タブレット等の通信および分析に関する物品の購入を十分に行っていない。 したがって、それらの物品等については、実際の運動時に多数の被検者を測定できる実験の準備が整ってから購入する予定である。
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