健常大学生スポーツ選手10名を対象とし、足じゃんけん群およびタオルギャザー群の2群にそれぞれ割り付け、初回トレーニング後および3か月継続トレーニング後にFDG-PETの撮影を行った。 また、トレーニング開始前後での足趾圧迫力および垂直ジャンプ力を計測した。同意の撤回があり最終的に8名が研究に含まれ、足じゃんけん群およびタオルギャザー群それぞれ4名ずつ施行した。 足じゃんけん群では初回トレーニングでは長趾屈筋、短母趾伸筋、短趾伸筋、足底方形筋に集積を認め、3か月継続することで腓腹筋内側頭、長母趾屈筋、短趾伸筋、短母趾屈筋、小趾外転筋、小趾対立筋、足底方形筋に集積した。初回では内側縦アーチに関わる骨格筋のみに集積したが、トレーニング後には内外側縦アーチに関わる骨格筋へと広く集積する結果であった。タオルギャザー群では初回トレーニングでは前脛骨筋、長趾伸筋、短母趾伸筋、母指内転筋に集積を認め、3か月継続することで前脛骨筋、第三腓骨筋、腓腹筋外側頭、長母趾屈筋、短母趾伸筋、母趾外転筋、短母趾屈筋、母指内転筋、虫様筋、背側骨間筋に集積を認めた。トレーニング前後共に足趾圧迫、横アーチに関わる骨格筋に集積を認める結果であった。足じゃんけん、タオルギャザー群共に3か月継続することで足趾圧迫力が有意に向上した。また、タオルギャザー群では垂直ジャンプ力が有意に向上した。 本研究の結果から、これまで同様の骨間筋をターゲットとして行われてきていた各トレーニングがそれぞれ異なる骨格筋活動を示すことが新たに判明し、さらに継続してトレーニングを行うことでより効果的なトレーニングを行うことが可能であることが示された。
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