研究課題/領域番号 |
21K11447
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研究機関 | 山形県立米沢栄養大学 |
研究代表者 |
加藤 守匡 山形県立米沢栄養大学, 健康栄養学部, 教授 (20399330)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | レジスタンストレーニング / ディトレーニング / 体組成 / 腸内細菌 / 代謝産物 |
研究実績の概要 |
運動による骨格筋や呼吸循環器さらには内分泌、代謝応答への身体可塑性は、運動トレーニングにより向上する形態や機能をその後の脱トレーニング期間も評価することで証明してきた。本研究は腸内環境も可塑性を有するという仮説を設定し、レジスタンストレーニングに加えディトレーニング期間の評価も行い、腸内細菌叢と代謝産物の相互作用から腸内環境の可塑性を検討する。実験参加者は健常女性10名。8週間のレジスタンストレーニングと8週間のディトレーニングを実施した。レジスタンストレーニングは胸部、背筋、肩、上腕二頭筋、上腕三頭筋、腹筋、大腿四頭筋、大腿二頭筋をターゲットに週4回の頻度で実施した。8週間のレジスタンストレーニングにより除脂肪体重は有意に増加し、続く8週間のディトレーニングで有意な低下を示した。また、脚筋力は8週間のレジスタンストレーニングで有意な増加を示し、その後のディトレーニング期間でも有意な増加は維持されていた。腸内細菌叢は属レベルで189種類検出されFDR補正を加えた相関分析の結果、9種類がトレーニング、ディトレーニングに伴う除脂肪体重の変化と関連した変動を示した。便及び血清サンプルからはそれぞれ238種類、118種類の代謝産物が検出されFDR補正を加えた相関分析の結果、便中代謝産物が3種類、血清代謝産物が6種類がトレーニング及びディトレーニングに伴う除脂肪体重の変化と関連した変動を示した。レジスタンストレーニングによる身体機能の変化には、腸内環境の可塑性も関連することが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度はレジスタンストレーニングによるトレーニングの可塑性と腸内環境を分析する事ができているため。
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今後の研究の推進方策 |
実験参加者を追加し、腸内細菌データ及び便中代謝物、血中代謝物の分析を進め、トレーニングと脱トレーニングの影響についてさらに検討を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定よりも実験参加者数が少なかったため。
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