研究課題/領域番号 |
21K11453
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
森川 大智 順天堂大学, 医学部, 助教 (00721060)
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研究分担者 |
糸魚川 善昭 順天堂大学, 医学部, 准教授 (30771810)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 肘内側障害 / 外反ストレス / グリップ動作 / オーバヘッドアスリート / 野球 / テニス |
研究実績の概要 |
本研究では、野球やテニスなど幼少期からオーバーヘッド動作を繰り返すスポーツ選手において、年齢を問わず大きな問題となっている肘障害について焦点を当てる。その主な原因は、肘外反ストレスと考えられている。肘外反ストレスに対する安定化機構としては、肘内側側副靭帯が最も重要であるが、肘内側に付着する筋も重要な役割を持ち、肘関節・手関節・手指の角度により筋出力が変化し、肘内側の安定性が変化する事が明らかとなっている。しかしながら、実際の投球・スイング動作中に、手関節・肘関節の角度を意識する事は困難である。そこで我々は、手指に着目し、ボール・ラケットのグリップ動作・球種の違いが、肘内側の安定性に変化を及ぼすのでは無いかと仮説を立て、超音波を用いた肘内側の静的安定性の解析、ウエアラブル慣性計測装置を用いた動作中の肘内側の動的安定性の解析により、仮説を検証する。2021度はプロ野球選手のシーズンオフのメディカルチェック時に超音波を用いて投球側・非投球側の肘内側の静的安定性を超音波にて評価とストレスデバイスを用いた正確な肘外反ストレス付加下での、肘内側の静的安定性検証の予備実験を行った。2022年度も初年度同様に野球選手のシーズンオフのメディカルチェック時に超音波を用いて投球側・非投球側の肘内側の静的安定性を超音波にて評価を行った。またストレスデバイスを用いた正確な肘外反ストレス付加下での肘内側の静的安定性検証とウエアラブルデバイスを用いてのオーバーヘッド動作における肘内側の動的安定性検証の予備実験を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度の研究計画は、ストレスデバイスを用いた正確な肘外反ストレス付加下での、ボール・ラケットのグリップ動作が肘内側の静的安定性に与える影響の検討であった。競技者を対象に、ストレスデバイスにて肘外反ストレス(50N)を正確に付加した上で、下記の如くボール・ラケットのグリップ動作を変化させて、超音波にて肘内側の静的安定性を解析する予定であったが、Covid-19の影響で競技者の施設への来訪が制限されていた為、自施設にて健常者を用いた予備実験を行った。またストレスデバイスを用いた正確な肘外反ストレス付加下での、肘内側の静的安定性検証ならびにウエアラブルデバイスを用いてのオーバーヘッド動作における肘内側の動的安定性検証に関しても、Covid-19の影響で競技者の施設への来訪が制限されていた為、自施設にて健常者を用いた予備実験を行った。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、予備実験の結果を踏まえ、競技者にてストレスデバイスを用いた正確な肘外反ストレス付加下での超音波による肘内側の静的安定性検証と、ウエアラブル慣性計測装置を用いたボール・ラケットのグリップ動作・球種が投球・スイング動作中の肘内側の動的安定性に与える影響の検討を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度購入予定であった機器(テロス ストレスデバイス, アイメディック)が、研究所属先にて入手する事が出来、研究目的に使用可能であった為、購入の必要性が無くなった。その部分の費用を用いて、肘内側の安定性の計測目的の為の、ポータブルエコーを2022年度に購入した。2022年度に予定していた国内外の学会参加がCovid-19による影響でできなかった事、競技者の施設への来訪が出来なかった事などから、予定の支出からの変更があり、2023年度に国内外の学会参加ならびに競技者の施設への来訪による実験を行う予定であり、その際に経費を使用する予定である。
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