本研究では、乳児の自発運動が感覚と運動の発達にどのように影響するか、またその背景にあるメカニズムがどんなものかを解明する目的で行った。具体的には、新生児や乳児の運動から筋肉の活動やその感覚を推定し、それらの感覚運動入出力が作り出す具体的なパターンや変化を明らかにしている。また、赤外線カメラなどの高価で複雑なシステムではなく、通常のカメラを用いた簡単的な乳児の運動計測方法を提案した。さらに、運動学習のシミュレーションを通じて、乳児の行動発達を部分的に説明するモデルを構築した。本研究は、全体を通してヒトの新生児や乳児の発達の理解や支援に繋がる新たな手がかりに繋がる。
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