本研究では,3次元動作解析装置で取得した乳児の四肢自発運動の座標データを音響信号に変換(可聴化)することに取り組んだ.また,乳児期初期の自発運動特性と運動発達の関連性について検討し,重要と考えられる自発運動特性を確認した.さらに,動画データを用いた骨格・姿勢推定から身体各部の運動特徴について検討し,乳児期初期の正中位活動の定量化につながる指標を得た.可聴化音源を用いた介入実験には至らなかったが,計測した運動データを可聴化する技術の開発,後の良好な運動発達を予測するとされる運動特性の音としての表現,実際に音刺激を与えた際に起こる運動特性変化を捉えるための指標の作成を行うことができた.
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