研究課題/領域番号 |
21K11504
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研究機関 | 桜美林大学 |
研究代表者 |
緑川 泰史 桜美林大学, 健康福祉学群, 准教授 (50434345)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 身体組成 / 子ども / 脂肪量 / 骨格筋量 / MRI |
研究実績の概要 |
骨格筋量測定に使用しているMR装置更新後の初めての測定になるため、撮像のポジショニングやプロトコールについて再確認した。その結果、撮像可能範囲は頭頂から外果までの約167cmが限界とわかった。また、撮像法はLAVA Flex(2point Dixon)で、対象となる子どもたちの負担を可能な限り軽減するために、条件(TR:4.0msec、TE:1.1msec & 2.3msec、Slice Thickness:5.0mm、Slice gap:0mm、FOV:50cm×40cm、Resolution:16mm × 2.0mm ×5.0mm、Scan Time(息止め時間):15sec)を設定した。加えて、撮像にはAir coils(毛布のように人体を覆うコイル)を用い、MR画像の鮮明さを確保した。 以前使用していたMR装置より短時間で多くの解像度が高い画像を得ることができる一方、骨格筋体積の計測時間とそれに伴う費用は増加する。この問題を検討するために、全スライスと2スライスごとに計測した思春期にある子ども1例の結果を比較したところ、各部位2%以下の誤差(左腕:1.6%、右腕:0.7%、胸腹部:0.1%、左大腿:0.5%、右大腿:0.5%、左下腿:0.2%、右下腿:1.1%)となった。今後はn数を増やし、どの程度の誤差の範囲に収まるかどうかを確認した上で、適切な計測方法を選択していきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究課題に必須なMRI装置が更新されたため、ポジショニングやプロトコール作成に時間を要した。また、対象とする中学生は授業や課外活動で忙しく、スケジュール調整が難しかったことも要因として挙げられる。
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今後の研究の推進方策 |
2024年も夏休みなどの長期休暇を利用し、対象者の安全を確保した上で、測定を進める。2023年度に引き続き、本研究に付随する思春期前の子どもにおける全身および部位別骨格筋量に関する論文を作成する(2024年度中に投稿予定)。
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次年度使用額が生じた理由 |
MRI装置による測定に再チェックが必要だったこと、および対象者のスケジュール調整が難航したことが要因として挙げられる。 対象者人数分の謝金やMR画像分析代を中心に支出が予想される。また、論文がアクセプトされた場合は、オープンアクセス化に伴う費用も支出予定である。
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