研究課題/領域番号 |
21K11506
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研究機関 | 玉川大学 |
研究代表者 |
南島 永衣子 玉川大学, 教育学部, 准教授 (70455062)
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研究分担者 |
大友 智 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (90243740)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 学習評価 / 指導要録 / 体育授業プログラム |
研究実績の概要 |
【概要】本研究は、小学校体育科における学習評価を導入した体育授業プログラムを構築するものである。 小学校体育科においては、「指導と評価の一体化」に向けた授業実践が進められているが、 授業改善に資する学習評価が十分に活用されていない。そのため、学習評価を活用した体育授業の改善には、第1に、学習評価の構造や機能に関する理論研究の実施、第2に、理論を踏まえた実践研究による授業プログラムの開発及びその効果検証が不可欠である。 そこで本研究では、小学校体育科における学習評価を導入した体育授業プログラムを開発しその効果を検証する。 研究1年目の成果は以下のとおりである。 【目的】1年目では、学習評価の構造や機能に関する理論研究の実施、及び、小学校において指導改善に向けた体育授業プログラムの開発とその実践を行うことが目的であった。 【内容及び方法】理論的研究の実施では、主として文献調査研究を実施した。そこでは戦後から現在までの小学校体育科における指導要録について検討を行った。具体的には、通知・通達に記載されている各教科・学年等の評価の観点とその趣旨を対象とし、以下の内容について分析した。第1に、評価の観点とその趣旨について、位置付けられている領域について分析・検討を行った。第2に、「知識・技能」、「思考・判断・表現」及び「主体的な学習に取り組む態度」の評価の観点について戦後から現在までの位置づけを分析し、これら文献調査研究の成果として、体育科教育学会へ投稿した。 次に、学習評価を導入した体育授業プログラムの開発とその実践を行った。その際、研究協力校の施設環境などを考慮し、個人的運動領域の陸上運動系「走り幅跳び」の単元を対象とし、6時間単元での学習計画を立てた。また、実践の遂行にあたっては、研究協力校と調整の上、小学校高学年を対象に実践を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
理論的研究の実施では、主として文献調査研究を行っていたが、おおむね順調に進展していると考えられる。 また、学習評価を導入した体育授業プログラムの開発とその実践では、当初、新型コロナウイルスの関係で実践研究の遂行は困難であると予想されたが、実践校の小学校の協力もあり、個人的運動領域の授業実践を遂行することが可能となった。 特に、授業プログラムの遂行に当たっては、実践校の協力が必要不可欠であり、コロナ禍の状況にもかかわらず、複数の小学校の研究協力を得られたことは予想以上であった。 これらのことから、本研究は当初の計画以上に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
研究1年目では、2校2学年6学級の研究協力のもと授業実践を遂行することができた。 そのため、1年目で得られた研究データを速やかにまとめ報告していくことを2年目の推進方策としたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、当初予定していた学会参加及び研究打ち合わせが対面で行われなかったため、予定の使用額を下回った。本年度は、新型コロナウイルス感染拡大対策が整備され、昨年度以上に緩和されてきていることからも、対面での学会参加及び研究打ち合わせを実施できると考え、本年度へと繰り越すこととした。
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