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2023 年度 実績報告書

コーチング学の教育の質保証のための教育課程編成上の参照基準の作成とその実践

研究課題

研究課題/領域番号 21K11531
研究機関日本大学

研究代表者

青山 清英  日本大学, 文理学部, 教授 (20297758)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードコーチング学 / 教育の質保証 / 形式知 / 実践知 / 総合知 / 帰納的理論構築
研究実績の概要

本年度は2021、2022年度の成果をふまえて、まず、「純粋な学問(理論)内容としての参照基準」作成について、近接領域である教育学、心理学の「参照基準」との比較検討及び体育学との関連について検討した。分析は、「分野の定義・特性」という観点から主として行われた。まず、教育学に固有の特性としては、①人間と社会の可変性への関心、②研究アプローチの多様性(規範的・実証的・実践的)、③技術知と反省知の両面性、④再帰性(自己を対象とする性格)、⑤他の諸科学との協働といった点があげられる。次に、心理学では、①人間の心について科学的探究をめざす、②学問知とフィールド知を双方向的に探究する、③心理学が直面する社会的諸課題に応える、④諸学の要としての役割、⑤人間の行動の普遍的事実の解明、⑥人間の複雑な特性を捉える役割があげられている。
さらに、コーチング学の学問的上位概念となる体育・スポーツ学の「参照基準」では、①基礎科学(研究方法的特性)と実践科学(研究対象の特性)の複合体、②学際的総合科学、③身体運動を基点とする視座、④体育とスポーツの正の連鎖の創出といったことが学問的特性として示されている。次に、本研究の考察対象であるコーチング学について見てみると、①練習(トレーニング)と指導に関する一般理論である、②競技スポーツに限定することなく教育・健康・レクリエーションなどの多様な目的で行われる広義のスポーツが対象となる、③既成科学の研究成果を応用して用いるのではなく、スポーツの現場で獲得された個別的・経験的な知見を帰納的に集約することによって理論化するといった点に特徴が見られた。
以上のことから本研究課題のまとめとして、コーチング学の学問的特性をふまえると、その教育プログラムには一般論構築のためには、個別種目における現場からの帰納的な実践知、身体知の体系化と評価が求められることが明らかにされた。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 大学と中学校の授業連携からみた投運動の観察評価の可能性2024

    • 著者名/発表者名
      菊池翔太・関慶太郎・井川純一・越澤 亮・伊佐野龍司・青山清英
    • 雑誌名

      大学地域連携学研究

      巻: 3 ページ: 65~70

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 観察的動作評価法による円盤投動作の評価に関する研究2024

    • 著者名/発表者名
      菊池翔太・冨永翔太・関慶太郎・青山清英
    • 雑誌名

      日本陸上競技学会誌

      巻: 22 ページ: 23~30

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] スポーツ教育における適切な運動強度の決定に関する一考察ー垂直跳における主観的努力度の変動性の違いに着目してー2023

    • 著者名/発表者名
      菊池翔太・関慶太郎・青山清英
    • 雑誌名

      教師教育と実践知

      巻: 8 ページ: 31~35

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 傾斜台が円盤投の動作に与える影響ースタンディングスローに着目してー2024

    • 著者名/発表者名
      菊池翔太・関慶太郎・阿江数通・青山清英
    • 学会等名
      日本陸上競技学会第22回学会大会
  • [学会発表] 東京都世田谷区における大学地域連携の現状2023

    • 著者名/発表者名
      本道慎吾・澤野大地・青山清英
    • 学会等名
      大学地域連携学会第3回学会大会
  • [学会発表] 体育・スポーツ専攻学生の学習・履修状況調査からみる高等教育機関における学びの実態について-バイオメカニクス科目履修者を対象として-2023

    • 著者名/発表者名
      本道慎吾・伊佐野龍司・青山清英
    • 学会等名
      日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会
  • [学会発表] コーチング学の教育の質保証に関する一考察-心理学・教育学分野との比較から-2023

    • 著者名/発表者名
      青山清英・青山亜紀
    • 学会等名
      日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会
  • [学会発表] 東欧圏におけるスポーツ科学の歴史的展開についての研究-アスリートの準備における一般理論を中心に-2023

    • 著者名/発表者名
      青山亜紀・青山清英
    • 学会等名
      日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会
  • [学会発表] コーチング学と日本学術会議「新しい学術の体系」2023

    • 著者名/発表者名
      青山清英・青山亜紀
    • 学会等名
      コーチング学会第35回学会大会
  • [学会発表] Effect of the incline board on discus throwing motion2023

    • 著者名/発表者名
      Shota Kikuchi・Keitaro Seki・Kazumichi Ae・Kiyohide Aoyama
    • 学会等名
      XXIX Congress of Internatinal/Japanese Society of Biomechanics
    • 国際学会
  • [学会発表] 大学と中学校との授業連携に関する事例報告ー観察的動作評価法による投能力向上に向けた学習プログラムの検証ー2023

    • 著者名/発表者名
      菊池翔太・関慶太郎・井川純一・伊佐野龍司・青山清英
    • 学会等名
      大学地域連携学会第3回学会大会

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公開日: 2024-12-25  

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