研究課題/領域番号 |
21K11546
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研究機関 | 上越教育大学 |
研究代表者 |
池川 茂樹 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (30611339)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 熱中症予防 / ICT / 最大酸素摂取量 / 保健室 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、ICT機器 (スマートフォン)を用いて最大酸素摂取量を測定することで、 夏季の保健室来室頻度 (熱中症リスク) を未来予測できるシステムを開発し、その予測精度 を検証することである。 これまで、中学校を対象に、①気象条件が保健室来室頻度に及ぼす影響および、②最大酸素摂取量が保健室来室頻度に及ぼす影響について検証を行ってきた。その結果、気象条件(月平均気温,月平均WBGT)と来室者数の間に有意な正の相関関係が見られること、②女子においてのみ最大酸素摂取量が保健室来室頻度に影響することが明らかとなった。 今後、この結果を簡易型の最大酸素摂取量測定アプリに組み込み、熱中症リスク判定ツールを作成することを目指す。 ただし、最大酸素摂取量の推定には、「三段階ステップアップ歩行」(Nemoto et al., 2007.)を活用する予定であったが、学校現場での活用ではハードルが高いことが判明したため、①20mシャトルランを活用する方法、②反応速度を活用する方法(池川ら,2020.)のいずれかの方法に変更することを検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
計画では2022年度にデータおよび分析を終了し、2023年度にアプリの開発を実施する予定であった。しかし、教育現場と連携して個人データを取得することのハードルが高く、データ取得に時間を要したため、2023年度もデータの取得に費やした。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、アプリ用のアルゴリズム開発と並行して、精度検証のデータの取得を目指す予定である。 最大酸素摂取量の推定には、「三段階ステップアップ歩行」(Nemoto et al., 2007.)を活用する予定であったが、学校現場での活用ではハードルが高いことが判明したため、①20mシャトルランを活用する方法、②反応速度を活用する方法(池川ら,2020.)のいずれかの方法に変更することを検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
最大酸素摂取量の推定方法が現場の状況にそぐわなかったため、推定方法を再検討することとなった。そのため、使用金額に差が生じた。差額は、次年度のサーバー使用料の一部に充てる予定である。
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