研究課題/領域番号 |
21K11556
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
瀬戸川 将 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 特任助教 (30760508)
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研究分担者 |
関口 寛人 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00580599)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 大脳基底核 / 線条体 / 手続き記憶 / スキル / 学習 / 大脳皮質 / スポーツ科学 |
研究実績の概要 |
申請者は、これまで外界からの感覚刺激に応じて適切な判断・行動を学習(知覚運動スキル)する際の神経メカニズムに注目し研究を進めてきた。その中で、知覚運動スキルの獲得時に“行動の獲得・実行を担う大脳皮質-大脳基底核-視床ループ(基底核ループ)が、脳前方に位置する認知機能に関わる回路から、後方部に位置する回路にシフトする”神経回路レベルの可塑性(機能回路シフト)が生じていることを見出した。しかしながら、前述の機能回路シフトが、解剖学的に独立した基底核ループの間でどのようなメカニズムによって達成されるかは未だに不明である。 本研究では、大脳皮質の広い範囲から生体信号を取得する新たな技術の開発を行った。1年目は、脳表面に貼付可能なシート状の脳波記録デバイスの開発を行い、最大32チャンネルの記録電極から神経活動が記録可能な試作品を作成した。更に、開発したデバイスをマウスの脳内に埋込み、脳波が記録可能であることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
1年目はシート状の脳波記録デバイスの開発を中心に行い、最大32チャンネルの試作品を完成させた。そのため、本研究は当初予定していた通り、順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は脳表面に貼付可能なシート状の脳波記録デバイスの開発を行い、最大32チャンネルの記録電極から神経活動が記録可能な試作品を作成し、その機能を評価した。来年度の目標として、複数の感覚刺激に応答する脳波の記録、電極数の増設、安定して脳内にシート状電極を埋込む実験手技の検討を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験が順調に進展し、当初予定していたより少ない動物使用数にて本年度の目標が達成された。来年度の動物購入費に充てる。
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