肥満小児を中心に血中細部外小胞(extracellular vesicke, EV)数やEVに含まれるタンパク質の網羅的解析を行った。その結果、血中EV数は肥満の程度が進むにつれて増加し、EVに含まれるタンパク質の種類や量が変化することが確認された。肥満により量が有意に変化するタンパク質を同定し、各々のタンパク質の相互関係を解析した結果、小児肥満は従来から言われている脂質・糖代謝に影響を与えるのみならず、凝固系、免疫系、ストレス応答、補体活性化、および細胞内輸送など多くの生物学的プロセスに影響を与え、さらに骨格筋・心筋や脳神経系、軟骨・骨格系などの発達にも影響を与えることを明らかにした。
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