研究課題/領域番号 |
21K11573
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
原 丈貴 島根大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (40420723)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 座位時間 / 大学生 / 体組成 / 筋力 |
研究実績の概要 |
本研究では,1)座位行動が大学生の身体機能やメンタルヘルスにおよぼす影響,2)習慣的な運動実践と座位行動の健康リスクの関係,3)身体機能やメンタルヘルスにおよぼす座位時間の削減効果,以上の3点について検証することを目的としている. 運動習慣を持たない大学生の座位時間を計測し,座位時間の差異によってどのような群間差がみられるのか検討した.座位時間の中央値で対象を2群に分けて検討したところ,座位時間の差異は体重には影響しないものの,座位時間の長い群の方が睡眠時間が短くなることが認められた.また,日々の生活に対する活力等についても検討したが,座位時間の差異による活力への影響は見られなかった. 本研究は学生を対象とした研究であるが,令和3年度はコロナウイルス感染症拡大の影響によりオンライン授業が多く実施される中では,十分なデータを収集することができなかった.計画段階において,1)の研究は令和4年度も実施することとしていたため,引き続いてデータの採取に取り組むこととする.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画を遂行するための研究備品は既に揃っているものの,当初の計画において令和3年度に実施を予定した研究が,新型コロナウィルス感染症の拡大により,学生の学内での活動が制限されるようになったため,学生を対象とした本研究課題を進めることが困難な状況であった. コロナウイルス感染症の影響が長引く中で,大学としては面接授業をできるだけ実施する方向にシフトしてきていることもあるため,令和4年度はこれまでに比べるとデータが収集しやすい状況になることも考えられるが,現時点においては予定していた研究の成果をまとめるにあたって充分なデータ数が揃っている状態ではないため,進捗状況の評価を「やや遅れている」とした.
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度には予定通りに研究を進めることが難しい状況ではあったが,面接授業も徐々に再開されるようになってきているため,今年度は先ずはデータの確保に注力し,座位時間が体組成や体力等におよぼす影響について検証を進めていく. あわせて,部活動も制限付きではあるが再開が認められるようになってきていることから,本研究の2つ目の目的である,運動習慣の有無,あるいは運動量の差異により,座位行動が体組成,筋力,抑うつ度に与える影響は異なるのかどうかについても検証を進めていけるよう,部活動やサークルに所属する学生を対象とした測定も進めて行く予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症の影響により,当初の計画に沿った研究を進めることが困難であったため,特に旅費が当初の計画よりも少額であったことが要因である.令和4年度は,データの採取,分析, 発表を計画的に進め,使用計画に準じた予算使用をしていきたいと考えている.
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