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2023 年度 実施状況報告書

2型糖尿病における分岐鎖アミノ酸異化経路のインスリン感受性低下における役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K11574
研究機関高知大学

研究代表者

藤本 新平  高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (00333576)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード分岐鎖アミノ酸 / インスリン感受性 / 2型糖尿病
研究実績の概要

2型糖尿病において血中分岐鎖アミノ酸 (BCAA)がインスリン感受性と負に相関することが明らかとなったがその機序の詳細は不明である。昨年度は非糖尿病のWistar Ratについて検討したが、本年度は2型糖尿病モデルのGK Rat にBCAA(バリン、イソロイシン、バリン)が標準飼料(標準食)含有の約2倍となる飼料(BCAA食)を10週間投与し標準食投与を対照として代謝指標の変化を観察した。投与10週後には、体重については標準食群ではWistar群と有意差は認めなかったが、BCAA群ではGK群で有意に大であった。空腹時血糖は標準食、BCAA群両者でGK群ではWistar群より有意に高値であった。GK群において体重、空腹時血糖、空腹時IRI、インスリン抵抗性の指標であるHOMA-IRについて標準食群、BCAA群で有意差は見られなかった。血中BCAA値についても両群間に有意差を認めなかった。BCAAは分岐鎖α-ケト酸となった後、分岐鎖 α-ケト酸デヒドロゲナーゼ(BCKDH)により代謝され最終的にミトコンドリアでのATP産生に用いられる。BCKDHはリン酸化で活性が調節されており、BCKDHKによりリン酸化されると活性低下、PPM1Kにより脱リン酸化されると活性が上昇する。これらのタンパク質の発現を各インスリン標的臓器(肝臓、皮下脂肪、内臓脂肪、骨格筋)で検討したところ、骨格筋でのみBCAA群でBCKDHの発現増加傾向、リン酸化BCKDHの発現低下傾向が見られた。BCAA群でBCAAの異化亢進傾向が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

技術補佐員の退職により、新規採用の技術補佐員への実験手技引き継ぎに時間を要した。

今後の研究の推進方策

標準飼料(標準食)含有の約3倍となる飼料(BCAA-3f食)を非糖尿病のWistar Ratと2型糖尿病モデルであるGKラットに投与しインスリン抵抗性がきたされるか検討する。

次年度使用額が生じた理由

技術補佐員の退職、新規技術補佐員への実験引き継ぎで、実験の進捗が遅れた。

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公開日: 2024-12-25  

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