本研究は、機能性表示食品制度において機能性の科学的根拠として届出されたシステマティック・レビューと臨床試験における内的妥当性の評価を実施した。内的妥当性とは、それぞれの研究方法が適正かつバイアスのない方法で実施されたかを意味し、良好でならば外的妥当性、すなわち普遍性を示す基盤となり得る。しかし、内的妥当性が低ければ、どれだけ有効な結果であったとしても普遍性を語ることはできない。3年間の研究の結果、システマティック・レビューでは、研究法方法論の質がかなり低レベルであること、臨床試験では、プロトコールと論文内の記載内容の不一致と、バイアスリスクが高いという大きな問題を明らかにすることができた。
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