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2021 年度 実施状況報告書

高齢者慢性腎臓病に対するサルコペニア・フレイル予防を考慮した食事療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K11634
研究機関昭和大学

研究代表者

井上 嘉彦  昭和大学, 医学部, 准教授 (20343494)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
キーワード慢性腎臓病 / 低たんぱく食
研究実績の概要

慢性腎臓病(CKD)に対する低たんぱく食事療法の有用性が報告されているが,高齢者においては低栄養が懸念され,有効性と長期的な安全性の両面において不明な点が多い.高齢者CKDに対する低たんぱく食事療法の研究結果として得られた高齢者用の新規食事療法の工夫・方法を発信することができれば,医療費もかからず,社会への波及効果があると考える.
本研究は臨床試験審査委員会の承認を得た上で開始した.70歳以上のCKDステージ3,4(推定糸球体濾過量;eGFR:15-60mL/min/1.73m2)患者を対象とし,低たんぱく栄養指導0.8g未満/kg/日,0.8g/kg/日での比較検討を行ったが,蓄尿からたんぱく摂取量を計算(Maroni式)すると低たんぱく栄養指導0.8g/kg/日未満群で0.8g/kg/日以上となる患者もおり,低たんぱく食の遵守率の低下が懸念された.また,栄養指導0.8g/kg/日の患者の中にも0.8g/kg/日未満となるたんぱく摂取患者も認めた.これは食事療法研究の難しさの想定範囲であり,本研究目的達成のために日常診療と同様にガイドラインでの栄養指導(たんぱく指導範囲0.6-0.8g/kg/日)を行い,蓄尿から計算(Maroni式)したたんぱく摂取量によりたんぱく0.8g/kg/日未満とたんぱく0.8g/kg/日以上の2群に分け,腎機能増悪抑制効果が得られるかを多方面にわたり検討を行い,また,栄養状態(サルコペニア・フレイル),心血管病変,骨ミネラル代謝,食事療法継続率などに関しても検討を進めてている.現在のところ中断となった症例はいない.
現在登録患者数も増えており,ICAM-1, TNF-α,FGF-23,尿8-OhdGなど初年度検査を開始し,腎機能,栄養状態に関してまだ1年目ではあるが,たんぱく0.8g/kg/日未満では増悪なく経過している.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

低たんぱく栄養指導0.8g未満/kg/日,0.8g/kg/日での比較検討では蓄尿からたんぱく摂取量を計算(Maroni式)すると低たんぱく栄養指導0.8g/kg/日未満群でも0.8g/kg/日以上となる患者もおり,遵守率の低下が懸念された.また,栄養指導0.8g/kg/日の患者の中にも0.8g/kg/日未満となるたんぱく摂取患者も認めた.
研究目的を達成のために日常診療と同様にガイドラインでの栄養指導(たんぱく指導範囲0.6-0.8g/kg/日)を行い,蓄尿から計算(Maroni式)したたんぱく摂取量によりたんぱく0.8g/kg/日未満とたんぱく0.8g/kg/日以上の2群に分け,腎機能増悪抑制効果が得られるかを多方面にわたり検討を行い,また,栄養状態(サルコペニア・フレイル),心血管病変,骨ミネラル代謝,食事療法継続率などに関しても検討を進めてている.現在のところ中断となった症例はいない.
現在登録患者数も増えており,ICAM-1, TNF-α,FGF-23,尿8-OhdGなど含めた初年度検査を開始し,腎機能,栄養状態に関してまだ1年目ではあるが,たんぱく0.8g/kg/日未満では増悪なく経過しており,おおむね順調に進展している.

今後の研究の推進方策

さらに登録患者数を増やしていき,研究結果として意味のあるものにするようにと考えている.
現在の研究方法で無理なく行うことができるのではないかと考える.

次年度使用額が生じた理由

研究は順調に進み始め,年度末に若干の差額が生じているが次年度に無理なく使用したいと考える.

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公開日: 2022-12-28  

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