研究課題/領域番号 |
21K11639
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
大槻 誠 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 准教授 (60367878)
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研究分担者 |
西村 明展 三重大学, 医学系研究科, 寄附講座講師 (10508526)
鶴岡 信治 鈴鹿医療科学大学, 医用工学部, 教授 (30126982)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 食事調査 / 画像 |
研究実績の概要 |
高齢者施設Aで実際に使用している献立と食器を提供していただき、3食分再現した。調理した食事の食事前(基準食)と食事後の写真を撮影し、グーグルフォームにてアンケートを作成した。病院や高齢者施設、県栄養士会などに協力を依頼したうえでアンケートを配信し、同意を得た協力者から主観的な摂取量割合をSemantic Differential法(基準食0~10完食)を用いて調査した。今回は調査研究者を「管理栄養士・栄養士」と「その他」に分け、食事後の実際の割合から回答者の主観的な割合を引いた差異の違いを解析した。 アンケートを配信した結果、162名(男性26名、女性135名、その他1名)から回答があった。「管理栄養士・栄養士」は102名(63%)、「その他」は60名(37%)であった。再現した3食の中で「管理栄養士・栄養士」と「その他」の間で基準食との差異の差が小鉢、ヨーグルト、うどん、ごはん、野菜炒めで有意差が認められたが、「管理栄養士・栄養士」ではうどんと野菜炒めで「その他」より基準食よりも差異が大きかった。 人の目による食事摂取量の評価は、管理栄養士・栄養士資格の有無に関わらず実際の摂取量と差異があるとわかった。食事摂取量は、身体評価の重要な指標となるため画像処理による摂食量の平準化が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本来であれば、ベースラインとして高齢者施設におけるロコモティブシンドローム検診(運動器検診)を実施する予定であったが、コロナ禍の環境であり現在までに実施許可が下りておらず、今後、条件が整えば実施する。
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今後の研究の推進方策 |
食事画像から推定できる主観的な割合と実測値割合との差異を測定できたことにより、今後は画像解析との差異を確認する予定である。また、高齢者施設における運動器検診については、施設側からの許可が下り次第、ベースライン測定を実施する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の中で、高齢者施設におけるデータを収集できず人件費を使用することが出来ず、また、学会などの出張も禁止されていたため旅費などの使用が出来なかったため。今後は、コロナが収まり次第、施設におけるデータ収集、情報収集並びに研究発表のための旅費などで使用する。
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