研究課題/領域番号 |
21K11644
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
小山 諭 新潟大学, 医歯学系, 教授 (10323966)
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研究分担者 |
内山 美枝子 新潟大学, 医歯学系, 教授 (10444184)
住吉 智子 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50293238)
奥田 明子 (田所明子) 新潟大学, 医歯学系, 講師 (60454584)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 味覚障害 / Zn / 高齢者 / フレイル / 栄養障害 |
研究実績の概要 |
申請者らは、健康寿命を損なう要因であるフレイル・サルコペニアの予防・改善には栄養障害への対策が重要であり、高齢者の栄養障害を改善するためには、食欲・食事摂取量低下の要因である味覚障害を改善することが必要と考えた。そこで本研究ではフレイルに陥っていない高齢者を対象に、プロフィール調査、筋力測定および体組成測定(BIA法)を含めた栄養評価、主観的味覚調査を行い、栄養障害の現状やパターン、Zn欠乏の影響を調べ、味覚障害に陥っている高齢者を対象にZn補給による味覚の改善効果を検討し、高齢者のQOL向上を目指すことを研究目的とした。2021年度の研究計画として、フレイルに陥っていない高齢者を対象に、プロフィール調査、筋力測定および体組成測定(BIA法)を含めた栄養評価、主観的味覚調査の実施を計画したが、COVID-19感染蔓延が全国的に拡大し新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置も発令されたため、研究対象となる高齢者を集めるのは理解を得られにくく困難であること、そして、COVID-19感染症状の1つに味覚障害があるためCOVID-19の影響の可能性も考慮する必要があることなどから、調査の実施は高齢者に対する新型コロナワクチン接種が十分に普及してから調査の実施を開始する方針とし、まず、高齢者の栄養障害、Zn欠乏と味覚障害、およびCOVID-19感染と味覚障害の関連などについて、背景因子の文献的検索を中心に研究を行い、さらに感染防止に配慮した高齢者の研究への参加推進の計画設計をおこなった。2022年度以降は、2021年度に検討した計画に基づいて高齢者を対象に、プロフィール調査、筋力測定および体組成測定(BIA法)を含めた栄養評価、主観的味覚調査の実施を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19感染蔓延の全国的な拡大、感染症まん延防止等重点措置の発令などにより、研究対象となる高齢者を集めるのが困難な状況であった。そこで高齢者の栄養障害、Zn欠乏と味覚障害、およびCOVID-19感染と味覚障害の関連などについて、背景因子の文献的検索を中心に研究を行い、総説論文を投稿した。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度に度検討した、感染防止に配慮した高齢者の研究への参加推進の計画設計に従い、また高齢者に対する新型コロナワクチン接種も十分に普及していること、国内のCOVID-19感染状況も落ち着いてきていることから、2022年度以降は積極的にフレイルに陥っていない高齢者を対象としたプロフィール調査、筋力測定および体組成測定(BIA法)を含めた栄養評価、主観的味覚調査の実施し、味覚障害に陥っている高齢者を対象にZn補給を行い味覚障害の改善効果と食欲・食事摂取量の改善効果を確認していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由)研究実績の概要等で記載したとおり、COVID-19感染蔓延の全国的な拡大、感染症まん延防止等重点措置の発令などにより、研究対象となる高齢者を集めるのが困難な状況であったため、予算が繰越となった。2021年度は高齢者の栄養障害、Zn欠乏と味覚障害、およびCOVID-19感染と味覚障害の関連などについて、背景因子の文献的検索を中心に研究を行い、総説論文を投稿した。 (使用計画)参加者の調査に用いる採血用備品・消耗品およびZnサプリメントの購入、学会旅費、英文論文校正費などに使用する予定としている。
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