研究課題/領域番号 |
21K11674
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
山口 剛 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (10510290)
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研究分担者 |
谷 眞至 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (60236677)
大城 崇司 東邦大学, 医学部, 准教授 (60404563)
太田 正之 大分大学, 国際教育研究推進機構, 教授 (80271104)
井上 健太郎 関西医科大学, 医学部, 教授 (90368209)
井本 博文 東北大学, 大学病院, 助教 (20754922)
加野 将之 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (20456023)
西塔 拓郎 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (20646468)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 減量・代謝改善手術 / 腹腔鏡下スリーブ状胃切除術 |
研究実績の概要 |
世界中で腹腔鏡下スリーブ状胃切除術(LSG)をはじめとする肥満外科・糖尿病外科治療は、現代の肥満および2型糖尿病の治療に恩恵をもたらすと期待されている。しかし術後、減量効果や2型糖尿病改善効果が劣る症例も認め、肥満や2型糖尿病はいまだに治療が困難な疾患である。近年腸内細菌叢と肥満や2型糖尿病の関連が注目されており、特にAkkermansia muciniphila菌は耐糖能を向上させると報告されている。このことから腸内細菌叢が術後の効果に関与している可能性がある。 本研究の目的は、腸内細菌叢(特にAM菌)が肥満・糖尿病外科手術後減量効果・糖尿病改善効果に関与しているのではないかという仮説を実証することである。具体的には、腹腔鏡下スリーブ状胃切除(LSG)術前後で腸内細菌叢を調べ、術後の減量および糖尿病改善効果に影響する因子を多施設共同で探求・同定・解析する。対象は、7つの肥満症外科手術認定施設(東北大学、大分大学、東邦大学医療センター佐倉病院、関西医科大学、千葉大学、大阪大学、当院)でLSGを行う肥満を伴った2型糖尿病患者である。手術適応は、年齢が18歳から65歳までの原発性肥満であり、BMIが35kg/m2以上で2型糖尿病を認めるものとする。症例数は、7施設で計60例を目標とする。 令和4(2022)年度は、本研究の前段階の研究として行った減量効果不良因子の研究において、術後3か月の減量の状態が、術後1年の減量の状態に強く影響することが判明した。この知見に関する発表を行い、本研究の各種項目の測定時期として、術後3か月が適切であることの根拠が得られた。また、新型コロナ感染症蔓延の状況等のためにこれまで入手ができなかった試薬を購入することができた。しかし研究代表者が新型コロナ感染症に罹患し、研究の進行が遅れた。 今後、検査体制を整え、7つの施設でLSGを行う肥満を伴った2型糖尿病患者を登録し、各種検査とLSGの施行を行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和4(2022)年度は、本研究の前段階の研究として行った減量効果不良因子の研究において、術後3か月の減量の状態が、術後1年の減量の状態に強く影響することが明らかとなった。この知見に関する発表を行い、本研究の各種項目の測定・評価時期として、術後3か月が適切であることの科学的根拠が得られた。また、新型コロナ感染症蔓延の状況等のためにこれまで入手ができなかった試薬を購入することができた。しかし研究代表者が新型コロナ感染症に罹患し、研究の進行が遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
各種検査の測定体制は整いつつあり、7つの肥満症外科手術認定施設(東北大学、大分大学、東邦大学医療センター佐倉病院、関西医科大学、千葉大学、大阪大学、滋賀医科大学)でLSGを行う肥満を伴った2型糖尿病患者を登録し、各種検査とLSGの施行を行っていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
今後検査体制を整え、症例を登録、各検査を施行していくため、次年度以降に助成金を使用する必要がある。
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