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2023 年度 実績報告書

血漿糖タンパク質VWFによる非アルコール性脂肪肝炎(NASH)発症機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K11682
研究機関自治医科大学

研究代表者

早川 盛禎  自治医科大学, 医学部, 講師 (30326847)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードNAFLD / VWF / FVIII
研究実績の概要

これまでに本研究は、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)モデルマウスを用いて、脂肪肝時に血液凝固第VIII因子(FVIII)の凝固活性が上昇するメカニズムを明らかにしてきた。
本年度は、脂肪肝時においてもFVIIIは肝類洞内皮細胞から産生され、他細胞がその産生を代償しないことを明らかにした。肝類洞内皮細胞はFVIIIを発現する主要な細胞であり、血管内皮細胞とリンパ管内皮細胞の特徴を併せ持つ非実質細胞である。脂肪肝時におけるFVIII産生細胞を調べるために、F8-floxマウスと内皮細胞特異的Cre発現マウス(Tie2-Cre)、またはリンパ管内皮細胞特異的Cre発現マウス(Lyve1-Cre)を交配し、肝類洞内皮細胞特異的F8欠損マウスを得た。肝類洞内皮細胞特異的F8欠損マウスのFVIII凝固活性は、標準食(NCD)による飼育下で検出限界以下の低値を示した。コリン欠乏高脂肪飼料(CDAHFD)を給餌した場合、FVIII凝固活性は野生型マウスで上昇したが、肝類洞内皮細胞特異的F8欠損マウスでは低値のままであった。これらの結果は、脂肪肝時においてもFVIIIが肝類洞内皮細胞で産生されることを示唆している。
脂肪肝時には肝臓でVWFの発現が亢進し、その結合パートナーであるFVIIIを安定化する。VWF発現の亢進メカニズムを明らかにするために、レポーターアッセイによりvwfプロモーターの働きを調べた。野生型C57BL/6Jマウスにvwfプロモーター制御下でルシフェラーゼを発現するアデノ随伴ウイルスベクターを投与し、NCDまたはCDAHFDを4週間給餌させた後、発光イメージングシステムIVISにて肝臓のルシフェラーゼ発光を定量した。5’領域から段階的に短くした2.1 kbp、0.6 kbp、0.3 kbpプロモーターは、いずれもNCDとCDAHFDで肝臓のルシフェラーゼ発光に差は認められなかった。これらの結果から、脂肪肝時のvwf発現は当該領域以外で制御されることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 自治医科大学 医学部 生化学講座 病態生化学部門ホームページ

    • URL

      https://jichi-biochem.jp

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公開日: 2024-12-25  

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