研究課題/領域番号 |
21K11693
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
柴田 愛 筑波大学, 体育系, 准教授 (30454119)
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研究分担者 |
岡 浩一朗 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (00318817)
石井 香織 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 准教授 (10548697)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | リモートワーク / 座位行動 / 新型コロナウイルス / ワークエンゲージメント / 労働生産性 |
研究実績の概要 |
本研究の主な目的は、リモートワーカーにおける座りすぎの実態ならびにその健康・労働影響を明らかにするとともに、座りすぎを助長している要因を特定する。その研究成果を基に、リモートワーカーの座りすぎ解消のための介入プログラムを試行し、わが国において増加するリモートワーカーの座りすぎ対策に関する科学的基盤を構築することである。初年度である2022年度は、わが国のリモートワーカーも含む就労者における座位行動の現状や変化を把握するために、社会調査会社にモニター登録している20-59歳の勤労者2,400名(男性:50.0%、平均年齢:40.4±10.8歳)を、性および年齢階層で層化した上で無作為に抽出し、インターネット調査を実施した。調査内容は、座位行動の変容ステージ尺度、場面別座位行動時間、1日当たりの総座位時間、就業状況、行動経済学的要因、環境的要因、社会人口統計学的要因等であった。まず、リモートワーカーの座りすぎ解消のための介入プログラムにおいても使用予定の座位行動の変容ステージの信頼性および妥当性の検討を実施した。その結果、座位行動の変容ステージが後期になるにつれて総座位時間が有意に短かくなっていることから基準関連妥当性が確認された。また、検査・再検査間のカッパ係数(κ=0.64)から一致度が高いことも明らかになった。今回開発した座位行動の変容ステージが、わが国における勤労者の座りすぎの状況ならびに動機付けの準備性を評価するために十分な信頼性・妥当性を有することが確認されたことから、介入評価指標として使用していくとともに、この成果を学会発表、学術誌への投稿を進めていく。また、介入開発に向けて、リモートワーカーの座位行動の現状や関連要因の検討についても開始しているため、次年度以降、それらの研究成果をもとに介入プログラムの開発を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度調査を終了しているため、概ね予定通り進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
概ね予定通り進展しているため、次年度、観察研究の成果を踏まえ開発するリモートワーカーに対する座りすぎ是正のための非対面型介入プログラムの開発・介入準備、観察研究成果の学術論文作成・投稿を進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
現在、学術論文を執筆中であるため、今年度に英文校正費が使用できなかった。次年度初頭に使用する予定である。
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