研究課題/領域番号 |
21K11697
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
美藤 純弘 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (20240872)
|
研究分担者 |
向井 康敬 名古屋大学, 環境医学研究所, 特任助教 (30908124)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 上唾液核 / 視床下部外側野 / 顎下腺・舌下腺 / 味覚 / オレキシン |
研究成果の概要 |
味物質は唾液に溶解して味細胞に到達することにより味覚受容器を刺激するため、おいしく味わう為には唾液は不可欠である。唾液は食事中に豊富に分泌されるが、その中枢神経機構は不明である。顎下腺・舌下腺の副交感性の中枢である上唾液核(SSN)神経はOX受容体を発現するので、OXを産生する視床下部外側野(LH、摂食中枢)ニューロンの分布を明らかにした。麻酔下ラットでLHの電気刺激を行ったが、唾液分泌は起こらなかった。しかしピロカルピン(副交感神経刺激薬)投与により唾液分泌が生じたことから、唾液分泌は麻酔薬の影響を強く受けることが明らかになった。現在、覚醒下でLHを活性化する方法の開発を検討中である。
|
自由記述の分野 |
口腔生理学分野
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
味物質は唾液に溶解して味細胞に到達することにより味覚受容器を刺激するため、おいしく味わう為には唾液は不可欠であるが、大きく不足しない限りその重要性に気づかない。頭頸部がんの治療で放射線治療が頻繁に行われ、唾液分泌障害が必発するが、多くの患者は「味を感じにくくなった」と訴える。食事中に豊富な唾液分泌が起こることを切り口に、本研究は唾液分泌の中枢神経機構を解明することを試みた。現在、まだ研究は進行中であるが、これまでの研究から唾液分泌は麻酔薬の影響を強く受けることが明らかになった。このことから、中枢に移行する薬物、例えば向精神薬なども唾液分泌に影響することが示唆される。
|