機械的刺激後の骨細胞から分泌される膜小胞には、破骨細胞の分化を誘導する能力があることが判明した。この誘導機構には、機械的刺激によって内包されるタンパク質が関与している可能性が強く、これらタンパク質のN型グリカンが破骨細胞の分化誘導に関与することも報告されている。レクチンチップアレイ分析におけるα-2,6-シアル酸修飾N型グリカンの量の増加は、推定タンパク質の関与を強く裏付けた結果といえる。また、単一細胞分析により、骨細胞から分泌された膜小胞の大部分が前駆破骨細胞に取り込まれるものの、その一部が破骨細胞に分化することが明らかとなった。
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