研究課題/領域番号 |
21K11746
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
須鎗 弘樹 千葉大学, 大学院情報学研究院, 教授 (70246685)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 一般化二項分布 / αダイバージェンス / Tsallisエントロピー / べき分布 / ド・モアブルラプラスの定理 / 一般化中心極限定理 |
研究実績の概要 |
基本的な非線形微分方程式から導かれる一般化二項分布は申請者によって導かれており,その定式化の整合性は,この定式化からレート関数としてαダイバージェンスが自然に導かれることにある.αダイバージェンスは,情報幾何・機械学習の分野ですでによく知られているダイバージェンスであり,これが全く異な るシンプルな出発点から導かれる事実は数学的に意味のある結果であると考えている.この流れから,ド・モアブルラプラスの定理の冪関数版である拡張を目指していたが,途中までは,非常に綺麗に展開できており,その数学的方向性の正しさに間違いはないと思わせる結果である.しかし,ド・モアブルラプラスの定 理の主張は分布収束であり,分布収束の証明の最後の部分で行き詰まっており,現状の未完成のまま発表できない状態が続いていた.ド・モアブルラプラスの定理は,一般化中心極限定理の典型例となりうるものであり,べき分布の世界の極限定理の構築のために,このステップを外す訳にはいかない.一般に,中心極限 定理で議論される収束は分布収束であるため,どうしても積分が必要になる.今まで,本分野は,この分布収束の問題は陽に議論されてこなかった.安易な導入は,理論全体に影響を与えかねず,今後の研究内容の一貫性に問題を与えかねない.しかし,最近,よりよい突破口が見つかり,現在,投稿論文を執筆中である.また,その各種応用の展開も可能になってきており,その研究を進めている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実績の概要で述べたように,中心極限定理で議論する分布収束で積分が現れるが,その積分の取り扱いに慎重を要していたが,より良い突破口が見つかり,それにともなう研究結果の修正に時間を要している.
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今後の研究の推進方策 |
現在,複数の論文を執筆中であり,今年度中には,発表予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
研究者の身内の環境変化ならびに研究結果(数学的証明)を得るために想定よりも大幅に時間がかかっており,研究計画の見直しが必要になったため,延長申請し,承認されたため.
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