| 研究課題/領域番号 |
21K11800
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| 研究機関 | 岡山理科大学 |
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研究代表者 |
黒田 正博 岡山理科大学, 経営学部, 教授 (90279042)
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| 研究分担者 |
森 裕一 岡山理科大学, 経営学部, 教授 (80230085)
中川 重和 岡山理科大学, 基盤教育センター, 教授 (90248203)
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| 研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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| キーワード | EMアルゴリズム / ブートストラップ法 / 加速 |
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| 研究実績の概要 |
EMアルゴリズムの加速によるブートストラップ法の高速化計算のためのアルゴリズムを提案し，数値実験をおこなった．この実験では，パラメータの最尤推定値の分散共分散行列の推定および信頼区間の計算をおこない，性能を従来のアルゴリズムと提案アルゴリズムで比較した．このとき，提案アルゴリズムは反復回数で5倍，そしてCPUタイムで4倍速くなるいう結果を得た．また，各実験において，2つのアルゴリズムは同じ値を得ており，提案アルゴリズムが従来のものと同等の推定性能を有していることを示すことができた．これらの成果は，統計関連連合大会での企画セッションおよびIASC-ARS2021での招待セッションで発表をおこなった．今回は，観測データの欠測がランダムである（Missing At Random）という仮定のもとで，分割表における多項分布モデルと，目的変数に欠測がある重回帰モデルを用いて数値実験をおこなったが，潜在クラスモデルなどの混合モデルや一般化線形モデルなどのより複雑なモデル，また欠測がランダムではない（Not Missing At Random）のもとで性能比較をおこなうことを今後は考えている．
この他の研究実績として，今年度の研究課題に関連する研究成果をまとめた論文を3編投稿し，うち2編が採択された．これらは，Computational Statistics and Applications（書籍)内論文）と，Computational Statistics (Springer社の統計専門雑誌) である．また，残り1編は現在，査読中である．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ブートストラップ法の高速化アルゴリズムの開発と数値実験による性能比較をおこなうことができた．さらに，このアルゴリズムの有効性の理論的検証をすることと加速性能の向上のための改良の可能性を探っていく必要があると考えている．また，様々な統計モデルに適用することで提案アルゴリズムの汎用性について検討していく．
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| 今後の研究の推進方策 |
進歩状況で記載したように，ブートストラップ法の高速化アルゴリズムはプロトタイプの状況であり，これをさらに洗練していくことを考えている．また，研究成果をまとめて論文投稿をおこなう．さらに，この研究を進めると同時に，次の研究課題に関連する研究成果のレビューをおこなっていく．
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| 次年度使用額が生じた理由 |
コロナ感染拡大の影響があり，参加予定であった海外で開催される国際会議および国内の学会がオンラインによる開催となった．このため，その参加に際してかかる旅費の支出がなくなった．次年度は，海外への渡航制限も大きく緩和されることが期待されるため，関連する研究分野の最新の動向を探ることを目的として，積極的に海外の国際会議に参加することを計画している．また，研究協力者である北京大学のGeng教授と研究打ち合わせをするために，Geng教授の研究室訪問も考えている．
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