本研究では、大規模集積回路システム内の高速伝送手法として採用されるPAM(Pulse amplitude modulation)-4などの多値伝送方式に対して、新概念での多値符号判定手法の構築を検討した。特に、多値伝送特有のシンボル遷移パターンによる受信端特性の特徴に着目し、2次元マッピングによる新しい伝送評価方法と、それに基づく符号判定手法を検討した。本研究期間では、上記の実現に向けた要素技術を考察し、従来のアイパターン評価では符号判定が困難な状況下での符号判定の実現性を検討した。さらに、提案の符号判定手法に基づく高速伝送システムの構築に向けた基礎的評価を実施し、その有効性を明らかにした。
|