研究課題/領域番号 |
21K11836
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
細部 博史 法政大学, 情報科学部, 教授 (60321577)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ソフトウェア / 制約プログラミング / 情報可視化 |
研究実績の概要 |
本研究は,情報可視化のアプリケーションを作成するための柔軟なプログラミング技術を構築することを目的とする.具体的には,ウェブ向けの情報可視化ライブラリにおける,情報可視化に関する高水準な記述と可視化結果に関する低水準な表現の間の隔たりの問題を解決したプログラミング技術を構築する.そのための手段として対象間の関係を宣言的に表現する制約の概念を導入し,高水準な記述と低水準な表現を制約でつなぐ.さらに,ユーザによる対話的操作やデータの更新等のイベントを制約によって扱い,可視化の変更に関する統一的な仕組みを実現する. 初年度である令和3年度には以下の研究を行った.情報可視化に関する高水準な記述と可視化結果に関する低水準な表現を制約でつなぐ情報可視化向けのプログラミングのモデルについて検討した.そのための基礎的な枠組みとして,制約に優先度の概念を導入した制約階層を採用した.制約階層は,グラフィカルユーザインタフェースの構築における図形の配置や対話的操作の記述に有用であり,本研究におけるプログラミングのモデルの基礎としても適している.本研究では,情報可視化に関する高水準な記述と可視化結果に関する低水準な表現をつなぐ制約を制約階層の枠組みの中でモデル化した.これによって,対話的操作等によるイベント処理が可視化結果に関する低水準な表現に対して実行された場合に,情報可視化に関する高水準な記述が自動的に維持されるようにした.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究は順調に進展しているが,その成果を学会で発表する必要がある.
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今後の研究の推進方策 |
研究目標である情報可視化のアプリケーションを作成するための柔軟なプログラミング技術の構築に向けて,ウェブ向けの情報可視化ライブラリにおける,情報可視化に関する高水準な記述と可視化結果に関する低水準な表現の間の隔たりの問題の解決に重点を置きながら,プログラミング技術の開発を継続する.
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度内に本研究に関する学会発表を行わなかったことにより次年度使用額が生じた.当該年度終了時において本研究に関する学会発表の準備中である.次年度使用額は本発表の経費として使用する計画である.
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