近年では人の脳が行っている効率的な情報処理を説明する数理モデルが提案されている。脳がベイズ計算によってトップダウン型の意思決定を行う処理を模したベイジアンアトラクターモデルもその一つであり、本研究課題では、複数の端末がベイジアンアトラクターモデルに従い意思決定を行う際に、端末からの意思決定に関する情報を集約し、その統合を行う手法を提案した。この意思決定モデルでは複数の選択肢のうちいずれが最も確信できるのかを表現する事後確率密度を、観測値の信頼性に基づき統合するものであり、観測値のノイズに対して適応的な判断が行えることを確認した。
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