大学におけるBYODのみならず,公衆無線LANなど自身が所有する端末を外出先のネットワークに接続する利用形態は,今後増加するものと想像できる.その一方,マルウェアに感染した端末をネットワークに持ち込まれる可能性はより高まることになる.本研究の核心を成す学術的問いは「暗号化により通信内容が隠蔽される状況下において,悪性と判別された通信の原因を特定するに十分な根拠を見出せるか」に集約される.この解の探究は,マルウェアの感染が疑われる端末に対する迅速且つ的確な措置を可能とすること,延いてはネットワークの堅牢性の向上に大きく寄与するものとなる.
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