研究課題/領域番号 |
21K11904
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
本田 理恵 愛媛大学, データサイエンスセンター, 教授 (80253334)
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研究分担者 |
村田 健史 国立研究開発法人情報通信研究機構, 総合テストベッド研究開発推進センター, 研究統括 (20274342)
佐藤 晋介 国立研究開発法人情報通信研究機構, 電磁波研究所電磁波伝搬研究センター, 総括研究員 (30358981)
佐々 浩司 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 教授 (50263968)
村田 文絵 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 講師 (60399326)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 気象 / 植生 / リスク的事象 / ライフイベント / リアルタイムモニタリング / オブジェクト抽出・追跡 / アラーティング / 高次知識発見 |
研究実績の概要 |
本研究では、気象関連の時系列の画像、あるいは3次元データから、局地的災害などのリスク的事象にかかわる現象を抽出、要約、 アーカイブ化して、高次の知識発見を行うことができるアーカイビング環境を整えるとともに、リアルタイムモニタリングにより、直前予測、アラーティング派出を実施できるようなシステムを構築することを目標としている。また、その際、抽出したデータに可視化や自然言語による表現などを加えて、わかりやすく提示することを目指している。この際、時空間データを「その中に含まれるオブジェクトの系列」と してとらえ、誕生、成長、消滅、融合などのライフイベントを導入することによって、時空間データを人にわかりやすい高次の知識に変換しようとしている。 本年度は、地上監視カメラからの竜巻抽出を対象として藤井(2019)らによって開発された、欠落も含めて時間方向にオブジェクトをつないで識別しようとするアルゴリズムを、Yoloによって気象画像から台風や前線などを検出した結果に適用した。これによって時間的に連続したオブジェクトを識別し、そのオブジェクトの動向、成長や縮小、移動方向を検知し、気象画像の雲塊の変化を自然言語で表現することができるようになった。また、混合分布によるオブジェクト検出方法においては、オブジェクトを異常分裂して検出してしまう問題を解決する手法の検討を行った。竜巻の自動検出においては、チューニングを目的として、従来検討していたYoloに加えてSSDについても比較検討を行った。また植生のモデリングについては、HadoopとSparkを組み合わせたシステムを前提にPySparkとNumbaで実装した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナによる影響と、研究代表者の所属期間の変更が年度末にあったため、ハードウェアの整備などが先延べになった。
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今後の研究の推進方策 |
研究代表者が高知大学から愛媛大学に異動になったことから、オンサイトのアラーティングシステムや、高知大学でのアーカイブサイトとの関係については、プロトタイプシステムとしての構築なども視野に入れて見直す。またターゲットを絞り、今後2年で公開可能なシステムの構築を目指していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度中に研究代表者が所属変更予定となったことや、オンサイトで使用する予定であったGPUノートの安定性(発熱)の問題などから、あらためて方針を見直すために、ハードウェアの購入を先延べにすることにしたため。年内にハードウェア、作業に伴う謝金なども含めた再検討を行い、順次、執行していく。
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