• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実績報告書

GPUスーパーコンピュータを用いた沸騰多相流挙動解析

研究課題

研究課題/領域番号 21K11911
研究機関国立研究開発法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

杉原 健太  国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, システム計算科学センター, 研究職 (80621929)

研究分担者 小野寺 直幸  国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, システム計算科学センター, 研究職 (50614484)
山下 晋  国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 原子力基礎工学研究センター, 研究職 (80586272)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード気液二相流 / Phase Field / Multi-Phase Field / GPU計算
研究実績の概要

2023年度は、前年度に実施したバンドル体系の気泡流解析において明らかとなった非物理的な気泡合体問題の解決に向けた界面モデルの改良を実施した。気液界面を記述する界面捕獲法には界面同士が近接した場合に数値的に合体してしまうという特性があるため、多数の気泡を含む気液二相流の流動様式を正確に予測する上で課題となる。実験的に観測されるような気泡同士の反発を計算で再現するためには、界面近傍の格子解像度を気泡径の1/1600以下にする必要があるが、実際の問題においてこのような高解像度の計算を行うことは困難である。この問題を解決するために、各気泡に独立した流体率関数を適用することで気泡の合体を制限するMulti-Phase Field(MPF)法を導入した。上記手法を多数の気泡を含む流れに適用するためには使用メモリ量を削減するための工夫が必要となる。そこでGPUスーパーコンピュタで効率的に処理可能なOrdered Active Parameter Tracking(OAPT)法を適用し、153個の気泡を6個程度のメモリ層に保存するだけでナイーブな実装と比べて消費メモリサイズと計算コストが1桁削減された。開発したGPU計算コードの基礎検証として円管内気泡流計算を実施し、実験結果との比較検証を行った結果、気泡の数値的合体を回避することに成功し、気泡分布や空気および水の流速分布に関して妥当な一致が確認された。本研究は界面捕獲法を用いた気液二相流計算技術の高度化だけでなく、原子力工学や様々な産業分野の気泡を含む流れ解析の基盤技術確立に繋がる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 気泡上昇解析におけるPhase Field変数の最適化2023

    • 著者名/発表者名
      杉原健太、小野寺直幸、井戸村泰宏、山下晋
    • 学会等名
      第28回計算工学講演会
  • [学会発表] Multi-phase field法を用いた気泡流解析2023

    • 著者名/発表者名
      杉原健太、小野寺直幸、井戸村泰宏、山下晋
    • 学会等名
      第37回数値流体力学シンポジウム
  • [学会発表] Phase Field法を用いた気液二相流解析2023

    • 著者名/発表者名
      杉原健太、小野寺直幸、井戸村泰宏、シトンプル ヨス、山下晋
    • 学会等名
      日本原子力学会2024年春の年会

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi