大気・海洋などの地球規模流動現象や、社会的関心の高いさまざまな流動現象は、乱れた流れの状態(乱流状態)になっている。乱流現象の予測や解明には、めざましい発展を遂げている計算機を利用した計算科学的手法、特に基礎方程式をモデル化せずに厳密に解く直接数値計算(DNS)が強力な手段となってきている。本研究では、昨今の超並列計算機に親和するような局所通信を多用する計算手法に基づく計算手法の開発を行ったほか、エクストリームイベントを有するような乱れの強い乱流に対して、丸め誤差が乱流のDNSに与える影響を系統的に調べることができた。乱れのより強い乱流の方が、丸め誤差の影響が出やすいことがわかった。
|