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2021 年度 実施状況報告書

多次元超低周波ストリームデータのための次元相関を考慮に入れたパターン認識法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K11938
研究機関横浜市立大学

研究代表者

大草 孝介  横浜市立大学, データサイエンス学部, 准教授 (30636907)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードストリームデータ解析 / 空間設計 / 興味度推定 / パターン認識
研究実績の概要

今年度は研究計画に基づき「関連研究の調査」および「次元間相関推定モデル構築」を主課題として,研究の実施を行った.モデル構築においては,申請者はこれまで多次元低周波データの解析法の有用性について検証を行ってきたが,データの次元が上がるにつれ,安定した解析結果が得られない問題を抱えていた.本年度ではこの問題の解決にあたり,先行研究で次元間構造にセンサの物理特性をモデリングすることにより解決する可能性が報告されていることから,モデル構築の段階では新たに状態空間モデルの導入を考え,物理特性を容易にモデリングできるように構造の簡易化を行った.

構築モデルの検証として,空間内における人の行動パターンと任意の地点の位置関係から,その対象が地点に興味を持っているか否かを推定するモデルについて構築を行った.空間内に複数設置されたセンサから計測される対象との距離情報から,対象の位置を推定し,その行動パターンから対象の興味状態を推定するものであり,屋内空間での避難誘導や商業施設設計,出店計画などへの応用可能性が考えられる.検証ではシミュレーションで仮想的な商業空間を設計し,任意の店舗に興味があるパターンと無いパターンの2つの行動モデルを作成し,推定を行い結果として対象の興味を推定することに成功した.本研究に関連し二件の学会発表を実施した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画書に基づく進捗状況の判断としては,昨年度は概ね順調に進展したと判断できる.一方で昨今の半導体不足の影響から,シミュレーション計算に必要となる高性能計算機の納期が大幅に遅れており,また使用予定のセンシングデバイスについても,納期未定や大幅に遅れる可能性が業者から示されていることから,今後の半導体不足の状況によっては,次年度以降に計画しているシミュレーションや実証実験などに若干の遅れがでる可能性がある.先を見通した発注を心がける予定であるが,研究計画の修正も含めて,この点に留意しつつ研究を進めていきたい.

今後の研究の推進方策

次年度は研究計画書の通り,数値シミュレーション実験・モデル改善を実施する予定である.一方で「現在までの進捗状況」の項でも記述したとおり,今後の計画が半導体不足の影響を大きく受ける可能性があり,その点に留意して研究を実施する予定である.

次年度使用額が生じた理由

研究進捗状況でも記述したとおり,昨今の半導体不足の影響でセンサ機器や計算機の納入が遅れており,また予定していた国際学会がコロナ禍の影響で完全オンラインになったことなどから,次年度使用額が発生した.使用計画として,計算機やセンサ機器については計画通りの購入を予定しており,旅費については計算機やセンサ機器の購入に回す可能性がある.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] A study on estimation of the human interest for place based on the human movement data2022

    • 著者名/発表者名
      Suzuki, S. & Okusa, K.
    • 学会等名
      IASC-ARS 2022
    • 国際学会
  • [学会発表] 移動情報に基づく異なる空間における場所の興味度の比較推定2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木進之介・大草孝介
    • 学会等名
      日本統計学会春季集会

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公開日: 2022-12-28  

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