研究課題/領域番号 |
21K11964
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
井上 光平 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (70325570)
|
研究分担者 |
原 健二 九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (50380712)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | クラスタリング / 画像処理 / 非写実的レンダリング |
研究実績の概要 |
クラスタリングは代表的データマイニング手法の一つであり、教師データを用いずにデータを自動分類できることから、幅広い分野で用いられており、これまでに様々なクラスタリング技術が開発されてきた。しかし、それらの技術手法の体系化は十分には進んでいない。クラスタリング技術全体の体系化が進めば、個々の手法の特徴や他の手法との相互関係が明らかになり、クラスタリング技術全体の利便性が向上し、新たな手法の開発にもつながると期待される。そこで本研究では、多分野に広がる異なるクラスタリング技術の間にある関係を解明し、その全体像を体系的に理解し、新手法の開発につなげることを目的として、理論と実験の両面から、3年間の研究に取り組んでいる。 本年度は、エッジ保存平滑化フィルタの一種であるローリングガイダンスフィルタを一般化したものが、クラスタリングアルゴリズムと解釈できることを示し、ベンチマークテストによって、その妥当性を実験的に示した。また、ロバストクラスタリングの一種である局所的モードフィルタの反復解法の収束性を証明した。クラスタリングの応用例として、行と列のクラスタリングに基づく可変サイズピクセルアートの生成に関する研究が継続中であり、画像処理や非写実的レンダリングへの展開が今後見込まれる。その他に、顔の左右対称性に基づく顔画像の美化についても検討し、対称軸の検出に、ロバストクラスタリングの一種であるハフ変換の新手法を開発し、その検証を進めている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、エッジ保存平滑化フィルタの一種であるローリングガイダンスフィルタとクラスタリングとの関係を明らかにし、ロバストクラスタリングの一種である局所的モードフィルタの収束性を証明できたことから、本研究は、おおむね順調に進展していると考えている。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は、ローリングガイダンスフィルタ型のクラスタリングを画像処理や非写実的レンダリングに応用し、その収束性についても理論的考察を進める予定である。
|