研究課題/領域番号 |
21K11966
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
森山 哲裕 九州大学, マス・フォア・インダストリ研究所, 助教 (40818598)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | トポロジー / 幾何学 / 画像解析 / ヘシアン / 歪み |
研究実績の概要 |
空間データの局所特徴を抽出する幾何学的な手法を応用先のニーズ主動で探索した。本研究の技術を製造業における形状の解析へ適用することを想定しつつ、理論の構築を試みた。また医用画像分野への応用において、撮像された対象臓器の3次元動画像データに基づき、その動作異常の特徴を抽出するための幾何学的手法を検討した。 科研費経費では、書籍、ノートパソコン、ソフトウェア等を購入して研究活動に用いた。コロナウイルスの蔓延などの影響により、本科研費による国内外の出張は控え、オンラインのイベントに参加するなどした。 本科研費のテーマと重複するかたちで、非数理分野や民間企業等のニーズ探索を行なった。面談は主にオンライン形式で行った。数理を直接的に活用する一部企業を除くと、数理分野の貢献により事業課題の解決可能性があることの具体的イメージを持つ企業は多くないが、コミュニケーションを丁寧に行うことで研究者にも魅力あるテーマが発掘されるポテンシャルも感じられた。異分野や民間企業の方との滞りないコミュニケーションをとるためには、いくつかの専門的な商用ソフトウェアを購入して活用することがより好ましいと思われる事例があった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の技術に関し、当初予定の画像データだけでなく凹凸表面を有する物体表面の形状解析へも応用展開することを想定しつつ、数理基礎の理解・整理を進めた。 医用画像分野への応用においては、対象臓器領域のセグメンテーションが適切になされているという前提において、臓器の典型的な形状と動作を考慮したうえで、所定頂点数の3次元モデルのメッシュを配置して歪みを適切に算出する数理的手法を提案した。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、本研究の技術に関して凹凸表面を有する物体表面の形状解析へも応用展開することも想定しつつ、数理基礎の理解・整理を進め検討に進める。また他の分野におけるニーズを探索して、必要に応じて異分野連携を進め数理応用を試みる。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ・ウイルスの蔓延状況により、当初想定していた経費執行の機会が減少したため。
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