研究課題/領域番号 |
21K11974
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
藤田 和之 東北大学, 電気通信研究所, 助教 (70835545)
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研究分担者 |
高嶋 和毅 東北大学, 電気通信研究所, 准教授 (60533461)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 姿勢誘導 / ワークスペース |
研究実績の概要 |
本年度では,姿勢誘導のためのアプローチとして,Mixed Reality(MR)環境におけるバーチャルスクリーンの空間的な移動に着目し,これについて検討を進めた.初期検討として,ユーザが注視しているバーチャルスクリーンを特定方向に移動・回転させることで,ユーザの作業を中断させずに頸部や肩の伸展動作を促すことを目指した.これを実現するため,バーチャルスクリーンの配置座標系や動作形式がユーザ体験に与える影響を調べた.首の回転のみによってスクリーンを追従する必要のあるBody-bound座標系のほうが,首以外の動きによってもスクリーンが追従可能なWorld-bound座標系よりも高い達成度で伸展動作を促せることがわかった.この結果を踏まえ,Body-bound条件の座標系を用いた姿勢誘導手法を,実際のデスクワークでユーザに実施してもらう簡易なユーザスタディ(N=4)を実施した.参加者からは,伸展動作の実感や心地よさについて一部肯定的な意見が挙がった一方で,スクリーンの移動による作業への悪影響も指摘された.これらの結果を踏まえ,適切な姿勢誘導の頻度や誘導時のスクリーン座標系,および動作形式について議論した. これに加えて,私たちの知的活動を取り巻く空間であるワークスペースにコンピュータを統合し,それらが物理的またはバーチャルに人とインタラクションすることにより,適応的に人の活動を支援する研究の枠組みを「Human-Workspace Interaction(HWI)」と呼び、この枠組みに基づいて現在までの研究の取り組みを体系化した.具体的には,50件以上にも及ぶ先行研究を,ワークスペースにおける構成要素の種類,研究アプローチ,インタラクションの対象,目的の4つの観点から分類し,各分類におけるHWI研究の利点と限界を明らかにしました.そして、アフターコロナ社会におけるHWIのさらなる発展に向け,今後の研究指針をまとめた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度の空間音響フィードバックに加えて,今年度では計画していたとおり,バーチャルスクリーンの移動による姿勢誘導の可能性を示す結果を得た.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,今年度に検討した姿勢誘導手法のより現実的なタスクでの有用性を調査するため,実際のデスクワークタスクを用いたユーザスタディを実施する予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
当初計画よりも,姿勢誘導に用いる情報刺激モダリティの種類が増え,より広範な実験計画を進める必要が出てきたため.
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