研究課題/領域番号 |
21K11991
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
森 博志 宇都宮大学, 工学部, 准教授 (80538447)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | アバタ / モーションキャプチャ / バーチャルリアリティ |
研究実績の概要 |
本研究では、バーチャルリアリティ(以下、VR)において利用者の自己投射対象であるCGアバタを利用者の意図通りに操作可能なアバタ動作の操作支援技術を確立する。 アバタはVRにおける人の代替映像として用いられ、モーションキャプチャ技術を用いて操作者の動作情報を取得しCGアバタモデルに反映することで構成される。 その際、意図した通りのアバタ動作の構成のために、操作者にはVR空間における整合性を意識した詳細な演技による継続的な操作入力が求められる。そこで本研究では、検討を進めてきた一部の身体部位の姿勢情報からのアバタ動作の構成技術を基に、アバタが介在するVR空間との整合性を保持しつつ任意の操作情報から操作者の意図を反映するアバタ動作の構成と、任意の操作頻度から半自動的に本物性と整合性を保持したアバタ動作の構成を可能にする。 2023年度は,マルチモーダル入力情報に基づく意図を反映したアバタ動作の構成手法の検討として,感覚モダリティの維持を目的とした接触動作実行時のハンドアバタ映像の構成手法,およびコンテンツ整合性を考慮したアバタの動作構成手法を確立した。また,VR体験者から見たアバタ動作の本物性を保持するためのアバタの視線の動きの構成手法として,視線の動きの実計測情報を,視線制御モデルを用いて再現可能な手続き型構成手法を確立し,アバタの動作アニメーション構成のための支援技術として有効であることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度に計画していたマルチモーダル入力情報に基づく意図を反映したアバタ動作の構成手法の取り組みについて計画通り研究を実施し一定の成果が得られた。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は,2023年度に引き続きマルチモーダル入力情報に基づく意図を反映したアバタ動作の構成手法の検討を進める。 また,アバタを利用したバーチャルオフィスやバーチャルイベントなどのVRコミュニケーションコンテンツを作成し,これまでの研究成果を用いたアバタ動作アニメーションの定量的評価,および操作者と体験者の双方の主観的な評価を得るための評価実験を行う。提案手法の有効性を検証するとともに,提案手法を用いたアバタ操作を有効に活用できるVRコンテンツの製作条件や運用条件を明らかにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた研究発表を見合わせたことが理由として挙げられる。そのため次年度使用分は,研究成果発表のための予算として引き続き使用する。
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