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2023 年度 実施状況報告書

非定常環境におけるベイズ意思決定モデルを用いたレヴィウォーク現象の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K12009
研究機関東京電機大学

研究代表者

篠原 修二  東京電機大学, 理工学部, 准教授 (10325897)

研究分担者 森山 徹  信州大学, 学術研究院繊維学系, 准教授 (20325898)
中島 義裕  大阪公立大学, 大学院経済学研究科, 教授 (40336798)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードレヴィウォーク / べき分布 / コーシー分布 / 最適化
研究実績の概要

レヴィウォークの中でも特に指数が2に近いもの(コーシーウォークと呼ばれる)がしばしば観察されており、なぜそのような行動が出現するのかが議論されてきた。前年度我々は、目的指向的タスクにおいてコーシーウォークが普遍的に表れることを示した。ただしそれは2次元空間に限定されていた。今年度は前年度に提案したモデルを簡潔にし、かつ多次元に拡張したモデルを開発した。
モデルでは、毎回ランダムに設定した目的地(目印)に近づこうとするエージェントをモデル化した。このモデルでは、エージェントが最短距離で目的地に近づこうとする度合をパラメータ化した。移動距離に比例して探索コストがかかると仮定すれば、このパラメータはエージェントが探索コスト最小化制約をどれだけ優先するかをモデル化したものと言える。実験の結果、エージェントが最小化制約を遵守すればその移動行動はブラウニアンウォークになる一方、制約を取り除けばその移動行動はコーシーウォークになることが明らかになった。さらにパラメータを両者の間で連続的に変化させることによってブラウニアンウォークからコーシーウォークへ連続的に変化することも明らかになった。さらに探索コスト最小化制約を取り除くことでなぜコーシーウォークが出現するかを理論的に分析した。
このモデルは、多次元空間上で一つのパラメータをコントロールすることでブラウニアンウォークからコーシーウォークへ自由に変化させることができるため、今後最適化問題のパラメータ探索などへの応用が期待できる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

シミュレーション結果が予想通りに出せたため。

今後の研究の推進方策

今後は、提案モデルとメタヒューリスティクスアルゴリズムを組み合わせることで様々な最適化問題に適用する予定である。

次年度使用額が生じた理由

国際会議へ出席できず旅費を使用しなかった。
今後は、論文校正費、論文掲載費などに使っていく計画である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] Testing the power-law hypothesis of the interconflict interval2023

    • 著者名/発表者名
      Okamoto Hiroshi、Yoshimoto Iku、Kato Sota、Ahsan Budrul、Shinohara Shuji
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 13 ページ: -

    • DOI

      10.1038/s41598-023-50002-w

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Simple Modification of the Upper Confidence Bound Algorithm by Generalized Weighted Averages2023

    • 著者名/発表者名
      Nobuhito Manome, Shuji Shinohara, Ung-il Chung
    • 雑誌名

      arXiv:2308.14350

      巻: - ページ: -

    • オープンアクセス

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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